タイヤ交換のベストタイミングはココ! 溝・空気圧・劣化を見極めるプロの技 ~Weeklyメンテナンス~

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クルマの主要パーツの中ではもっとも交換サイクルが早いのがタイヤだろう。日常点検を行うことで摩耗や劣化による交換タイミングを伸ばし同時にタイヤトラブルを防止することにもつながる。

スタッドレスタイヤを使っているユーザーなら、春先と晩秋にはタイヤ交換を実施するため、タイヤの摩耗や劣化などを目の当たりにしてタイヤの劣化に気づくこともあるのでは無いだろうか。しかし非降雪地域でタイヤの点検をおろそかにしていると、知らず知らずのうちにタイヤの摩耗、劣化が進みドライブ先で不意のタイヤトラブルに見舞われたり、摩耗限界を超えたまま走行してしまう危険な状態になりかねない。

◆命を守る重要パーツのタイヤをしっかりチェックしよう!

タイヤはそもそもクルマのパーツの中では交換頻度がもっとも高いもののひとつだ。しかもタイヤの状態は走行性能や快適性、エコ性能を大きく左右するので上手に管理することでドライブの質を向上できるパーツでもある。そこでタイヤは普段から点検を実施し、さらに摩耗や劣化の限界を超えたら交換を実施することを心がけたい。

そこで、まずはタイヤの普段の点検についてまとめてみた。そもそもクルマの日常点検にはタイヤ点検の項目が盛り込まれている。定期的にタイヤの点検をしておくことで安全で快適なドライブが可能になるので気をつけてみよう。しかもタイヤの点検は非常に簡単だ、項目としては空気圧、溝の残量、偏摩耗、キズ・ヒビ割れ、サイドウォールの異常といった項目で、タイヤ空気圧チェック以外は目視だけで点検できるので、愛車のまわりをぐるりとひとまわりして4本のタイヤを点検することで完了してしまう簡単さだ。

点検では重要な空気圧チェックを実施からはじめてみよう。タイヤゲージを用意するか給油時にガソリンスタンドに設置してあるタイヤゲージを使ってチェックするのが良いだろう。指定の空気圧はクルマの運転席ドアの内側などにステッカーで貼り付けられている。単位はkPa(キロパスカル)で前輪/後輪にそれぞれ指定の数値が表記されているので、減っているようならば空気を補充しておこう。空気圧が低下するとタイヤがたわみやすくなり、走行フィーリングが悪化したり燃費に悪影響を及ぼし偏摩耗の原因にもなる。さらに低空気圧のままで高速道路を走行するとタイヤに過度な負荷が掛かり、最悪の場合はバーストにつながることもある。JAFの出動理由の上位に常にランキングされているタイヤトラブルは空気圧不足も大きな要因とされている。

しかしタイヤの空気圧はなぜ低下するのだろう? しっかりバルブは閉じているしパンクもしていない状態であれば空気が漏れる場所は無いように思えるのだが、通常の状態でもタイヤからは少しずつ空気が漏れ出てしまうのだ。理由はゴムは空気をわずかだが通過させるので自然に空気が少しずつ抜けていくからだ。これを定期的に補充することで適性空気圧を常にキープするのがタイヤ点検の最重要課題になる。ちなみにタイヤに充填されることもある窒素ガスは空気よりも分子が大きく空気の抜けが起こりにくいとされているので、タイヤ交換時に充填をオーダーしても良いだろう。

空気圧を測っていて、1本のタイヤだけ極端に空気圧が低い場合は要注意、その時はスローパンクチャーを疑ってみよう。わずかなキズやバルブの異常などで、少しずつ空気が抜けていくのがスローパンクチャーだ。原因がわからない場合にはタイヤショップなどで点検してもらおう。このように空気圧チェックを行っていれば、スローパンクチャーも早期に発見できるのもメリットだ。

次にタイヤの点検で注目したいのが摩耗だ。タイヤは路面と唯一接しているパーツだ。そのため走行すると路面との摩擦によって徐々にすり減っていく。そして摩耗限界を迎えると交換が必要になる。タイヤには摩耗限界を目視できるスリップサインが設けられているので確認してみよう。目印になっているのはサイドウォールの△マークだ。その延長線のトレッド面を見るとタイヤ溝が浅くなっている部分があるのがわかるだろう、これがスリップサインだ。この部分がトレッド表面に露出してしまうと摩耗限界だ(法的にはタイヤ溝の限界は1.6mm)。スリップサインを見るだけでだいたいのタイヤ摩耗の状態がわかるのだ。ところで、タイヤは4輪が均等に減っていくわけではないのも憶えておこう。例えばFF車の場合は右前輪がもっとも摩耗が早い。均等に減らすためにタイヤの取り付け場所を移動させるローテーションが必要なのもそのためだ。

摩耗は走行性能に大きな影響を及ぼすことも知っておこう。摩耗が進んでタイヤの溝が減るとグリップ性能の低下に加えて排水性が悪くなるためウェット性能も低下し、雨天走行時の制動距離が伸びる傾向にもあるのも要注意だ。新品時の溝(約8mm程度)から50%摩耗するとタイヤ性能は低下してくると言われている。先に紹介したスリップサインが露出するギリギリまで使い切るのでは無く、早めに交換することで安全性を高めることになる。

タイヤを点検する際にはタイヤ全体を見て亀裂やキズ、ヒビ割れなどにも注意してみよう。クルマに乗る頻度が低いユーザーに起きがちなのだが、あまりタイヤはすり減ってないのにヒビ割れなどの劣化が見られることもある。その場合も状態によっては交換が必要になる。またタイヤは摩耗限界を迎えなくても時間とともに劣化していく、いわゆる経年劣化だ。ゴムが硬くなって十分なグリップが発揮できなくなるなどの性能低下が起きる、目安としては製造から4~5年と言われている。製造年はタイヤのサイドウォールに「3124」(2024年の31週目に製造したことを示している)などのように4桁の数字が記載されているのでチェックしてみよう。

快適で安全な走行のためにはタイヤの点検は欠かせない。定期的に点検することで劣化していく様子も時系列に確認できるので習慣にしておきたい。毎日は難しくても給油時や洗車時など、自分でルールを決めてタイヤ点検する習慣を付けてみよう。タイヤのトラブルを防ぎロングライフにも寄与するので今週末から実践してみよう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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