【ホンダ WR-V 新型試乗】思わず二度見する「サイズ感」と「サイドブレーキ」…岩貞るみこ

ホンダ WR-V
ホンダ WR-V全 8 枚

今回のワンポイント確認は、「WR-Vは、どんな人に似合うのか」である。

【画像全8枚】

発売から一年たち、先日、シートやインテリアなどの上質感を高めるマイナーチェンジが発表されたホンダ『WR-V』である。クルマの買い替えを考えている女友達に、SUVが好きならどうかと勧めたら「大きいから無理」という返事が返ってきた。大きいとは、はて?

ホンダ WR-Vホンダ WR-V

実はこの反応を受けたのはこれが初めてではない。私の小さな交友関係のなかだけでも、そう思っている人が複数人いるのだ。実際のWR-Vは、きゅっとコンパクトだ。全長4325×全幅1790×全高1650mm。横幅が1800mm超えの幅の広い車が蔓延するなかでは、扱いやすいサイズのはずなのに、なぜ?

ネット媒体であるレスポンスに、他メディア(この場合、テレビ)で展開されているCMを持ち出すのは気が引けるけれど、「大きい」と口をそろえる女友達はみんな、ホンダが以前、テレビでばんばん流していたWR-VのCMに感化されていた。そう、スーパーマーケットのなかを楽しそうに大人買いしてまわり、巨大ぬいぐるみと共にWR-Vにすっきりつめ込むというものである。たしかにあれを見ると、堂々としたクルマの顔立ちとともに「大きくて高級なクルマだなあ」とぼんやり思う人がいても無理はない。

◆思わず二度見するサイズ感

ホンダ WR-Vホンダ WR-V

しかし、実際のWR-Vは繰り返すが扱いやすいサイズのクルマである。いつもの駐車場に入れたらあまりのちっちゃさ(想像に反して)に二度見したほどだ。そしてもうひとつ、二度見しちゃったのは、サイドブレーキである。パーキングブレーキじゃなくて、サイドブレーキ。久しぶりに見たよ、手でにぎって降ろすタイプ。

このサイドブレーキに代表されるように、WR-Vはとても基本的で、余分なものをそぎ落としたシンプルでアナログ感すら感じさせるクルマである。シート座面は上下には動かせるけれど、角度は変えられないところとか。ゆえに価格帯がかなりお得感あふれる設定になっていて、「大きいから無理」と死んだ魚みたいな目をする女友達にサイズと共に価格を伝えると、急に目を輝かせはじめたほどだ。

エンジンは1.5リットルで、トルク感や加速感は申し分ないけれど、燃費はカタログ値で市街地モードで16.2km/リットル、高速道路モードでも18.0km/リットル。今回の試乗では高速6:郊外2:都市部1:事故渋滞1で走って、17km/リットルだった。今やハイブリッド全盛で軒並み20km/リットルをゆうゆうと超えるクルマがひしめくなか、物足りなさは否めない。それよりなにより、燃料タンクが40リットルなので、ワンタンクで走れる距離が短いのがつらい。1000kmとは言わないものの、せめて安心して700kmくらいは走りたい。

ホンダ WR-Vホンダ WR-V

◆WR-Vは、どんな人に似合うのか

つらいといえば、シートの背もたれが合わないことだ(個人の感想です)。身長170cm(まだ縮んでいない)、体重47kgの下半身デブな私が座ると、背中の中央までは支えてくれるのだが、肩甲骨あたりはすかすかで、上体が不安定になりがちなのである。これ、肉厚な男性だと違うのかしら。繰り返しになるけれど、座面調整もできないから、長く座っているとオシリいたいし、風きり音やエンジン音の車内への入り具合もそこそこ感じられる。つまり、長距離&長時間走るにしては、マイナスポイントがやたら目立つのである。

とはいえ、運転席に座ると視点が高いし、視界にボンネットが端まで見えて車両間隔つかみやすいし、走らせるとやたら“素”な走りが楽しいことは事実だ。もちろん、後部座席も荷室も広くて荷物が多いときの安心感は半端ない。つまりこれは、近~中距離程度に、大荷物を詰め込んで遊びに行くアクティブ感漂う人にもってこいなのでは?なんたって、価格帯が控えめだし(239万8000円から)。

ホンダ WR-Vホンダ WR-V

今回のワンポイント確認「WR-Vは、どんな人に似合うのか」は、友達たくさんで、ギアをめいっぱい積んで、遊びまくる人。買い物もどんとこいなので、一週間の食料や家族の買い物をまとめて買いに行っちゃうような家族にぴったりなのだと思う。そう、一人で家にこもりがちな私とは、真逆な人たちなのである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

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