北海道でレンタカー事故防止へ、「安全運転スコア」でインセンティブ 訪日外国人増加に対応

レンタカー事故削減に向けた共同実証実験
レンタカー事故削減に向けた共同実証実験全 3 枚

あいおいニッセイ同和損害保険、トヨタレンタリース札幌、ナビタイムジャパンの3社は、北海道でのレンタカー利用者による交通事故削減を目的とした共同実証実験を開始したと発表した。

近年、訪日外国人観光客は急速に回復しており、2024年には過去最高の3686万人を記録した。国内観光客も5億3995万人とコロナ禍前の水準まで回復している。一方で、観光客に多く利用されているレンタカーの交通事故は年間5000件を超えており、事故防止対策が喫緊の課題となっている。

この課題に対応するため、3社は日本を代表する観光地の北海道において、「レンタカー版NexTアプリ」を活用した実証実験を実施する。このアプリは、テレマティクス自動車保険「タフ・見守るクルマの保険NexT」のアプリをベースに、外国人観光客を含むレンタカー利用者向けにカスタマイズされたものだ。

実験では、トヨタレンタカー新千歳空港ポプラ店発着でレンタカーを利用する観光客に同アプリを活用してもらい、貸出期間中の安全運転スコアが一定基準以上だった利用者にインセンティブを提供する。インセンティブの有無や種類による安全運転スコアの比較検証を行う予定だ。

実証実験は3か月間実施され、安全運転診断機能と連動したユーザーインセンティブによる安全運転の促進効果を検証する。アプリには安全運転診断のほか、交通ルールのクイズ、おすすめ観光コース、カーナビゲーション機能などが搭載されている。

3社は実験結果が有用であることが確認できた場合、2026年度を目処に、レンタカー版NexTアプリを活用した事故削減ソリューションの構築を目指している。

インセンティブ負担を考慮してアプリ利用料金等の調整を行うことで、レンタカー事業者の導入ハードルを下げ、全国各地での地域課題解決に貢献できるビジネスモデルの確立を目指す、としている。

《森脇稔》

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