ファン待望!『第12回ヨーロピアンサウンド・カーオーディオコンテスト』が石川県こまつドームにて行われた。エントリーの中からPush on!Mycar-life登録店のユーザーカー8台を紹介する。
◆トヨタ・ハリアー(オーナー/沖野義幸さん)by K SOUND

カーオーディオを本格的に始めて約10年と語ったトヨタ『ハリアー』のオーナー沖野さん。以前から自作派だというが、プロショップのサポートもあってハイエンドシステムが完成する。
まず目に止まったのが車載用PCを自分流にカスタマイズしたプレーヤーを搭載。詳細は割愛するが、ヘリックス・DSP Pro MK3の組み合わせを主軸とし、オーディソン・Voceクワトロと5.1kのパワーアンプを使ってブラムの上級モデル「マルティックス」を精緻に鳴らすフロント4ウェイ+サブウーファー構成となっている。

スピーカーの音色をシャープに引き出すことに注力。また取り付け面ではAピラー3ウェイ構成とすることでワイドレンジ(広帯域)を確保し、かつ情報量をスポイルすることなく明快なステージングを創出している。PCで音源を管理することはスマートな手法。オーナーのこだわりが感じられた。
◆トヨタ・クラウンスポーツ(オーナー/北川祐士さん)by AVカンサイ

精悍なルックスのトヨタ『クラウンスポーツ』を購入した北川さん。ゆったりとしたキャビン、静かな車室内、車体剛性など、音創りの面や取り付け面でもラグジュアリー車はアドバンテージが高い。システムが出来上がったのは、この春だそうだ。
サウンドクオリティとシャープな音場を構築するため、多チャンネルを最大に活用したフルマルチ構成となっている。スピーカーはスロヴェニア製のZR スピーカーラボ「Extravagance」ユニット使った構成でパワーアンプは、 ARC AUDIO (日本限定)4200SE、およびイートンのアンプも搭載。

メインの再生プレーヤーはアイバッソ DAP300APEX Ti。リゾルト M DSPを組み合わせることでハイレゾ音源を十分なクオリティで堪能できる。全帯域のエネルギーバランスを整え、かつ聴き応えのある量感を展開。リニアに伸びる高域は倍音をナチュラルに描いており心地よい。
◆トヨタ86(オーナー/中嶋 周さん)by サブライム

念願のトヨタ『86』を購入し、純正カーオーディオから脱却。本格的なシステムをプロショップにリクエストした中嶋さん。内観美や機能性を損なわない質実剛健で、シンプルな構成でコンソールにカロッツェリアの音質重視のサイバーナビAVIC-CZ902XSをセット。一方、音の出口はイタリアの老舗ブランドESBを選んだ。同ブランドは一昨年、新機種が発売され、ラインアップの中から8000シリーズを購入した。

8.028ツイーターは28mmのソフトドームで、振動板の素材はPPS(ポリフェニレンサルファイド)を原料とする高機能繊維を使うことで、軽量かつ優れた内部損失と耐久性を兼ね備えている。ドア純正位置には16.5cmペーパーコーン採用のミッドバスウーファー8.165を装着。上質なアナログサウンドのようなナチュラルな傾向で、しっとりとした音色がお気に入りのよう。次はパワーアンプの搭載を検討中とか。
◆スズキ・フロンクス(オーナー/田中純さん)by カーオーディオクラブ

「カーオーディオとの出会いは昔、流行ったDVD5.1chシアターから」と語ってくれた田中さん。前車VW『ゴルフ6』からスズキ『フロンクス』に乗り換えを機にシステムを刷新。この春、完成した。
スピーカーはモレル・イレイトカーボンプロ+38周年アニバーサリーを組み合わせた3ウェイ構成でサブウーファーはダイヤトーン・SW-G50をエンクロに収めてラゲッジ下にビルトイン。荷物スペースを確保したシステムデザインを打ち出している。

再生プレーヤーはアウネ・GTS2をチョイス。同モデルはネットワーク機能、TRS入力を備え拡張性に優れている。プロッセサーはリゾルト・H-DSPを搭載。広いキャビンにマッチした音調整が施され、立体的な臨場感、またハイレゾ音源を十分に楽しめるクオリティを有している。SUV車両がオーディオファンから歓迎されているのは取り付け面だけでなく、音創り全般有利だからだ。
◆アウディA5(オーナー/木村宏亮さん)by イングラフ

八戸から来られたアウディ『A5』にお乗りの木村さんはジャンラインコースにエントリー。過去、数々の優勝、入賞を獲得。以前、日産『ラフェスタ』に乗っていたころ、ダイヤトーンのコンテストで1位の栄冠に輝いたそうだ。
A5は広いリアラゲッジを有しフロアスペースを活用してカロッツェリア・RS-A09X(2基)RS-A99Xを搭載。8ch構成でフロントスピーカーとサブウーファーを精緻に鳴らす。

モレル・スプリーモ602(ツイーター&ミッドバス)とイレイトカーボンプロMM3(89mm)ミッドレンジを組み合わせ、サブウーファーは10インチのウルティモTi 104を一発ビルトイン。再生プレーヤーはアウネ・GTS-1Proに換装し、ブラックス-DSPとのコンビにより、最上級のサウンドを奏でている。GTS-1Proはとても使い勝手(操作性)がよく、高音質でご満悦の様子。
◆MINIクロスオーバー(オーナー/古渡 浩さん)by サウンドウェーブ

カーオーディオを長年、愛好している古渡さん。愛車の『MINI クロスオーバー』は年々システムアップを図り、ハイクオリティサウンドの探求に余念がないようだ。
まず目に止まったのがスピーカーの構成で各ユニットは、すべてモレル製でまとめられていて、38thアニバーサリー(ツイーターとドームスコーカー)、HYBRID MW4(ミッドレンジ)、運転席下にはイレイトカーボン・MW6ウーファーをセット。

リアラゲッジにはイレイトカーボン・MW9(サブウーファー)を一発搭載と超ワイドレンジ再生を可能にした5ウェイとなっている。一方、再生プレーヤーは GOLDHORN からアウネ・GTS-3にチェンジ。12chのパワーアンプ内蔵のRESOLT X12-DSPと組み合わせることで4ウェイ以上の組み合わせもスマートにシステム化できるところがいい。リアラゲッジの作り込みプロショップならではの出来栄えで美しい。
◆日産ジューク(オーナー/村重正博さん)by M.E.I.

日産『ジューク』旧型から新しい「ジュークNISMO」に乗り換えを機に、さらなる高みを目指して先進のシステムを導入。カーオーディオは自作から始めたという村重さん。話題のコンポーネントが満載だ。スピーカーはESB AUDIO・8000シリーズをチョイス。8.028ツイーター、8.075ミッド、8.165ミッドバス、そしてサブウーファーはDIATONE SW-G50を1発搭載。

フロント3ウェイを鳴らすパワーアンプは、SOUND SUSPENSION・MARON 120.2AB T-tuningで各ユニットを精緻にドライブ。再生プレーヤーはアウネ GTS1でGTC1(クロックジェネレーター)と連結され、リゾルト・T-DSP MK2と組み合わせにより、ハイレゾ音源の高次領域までスムーズに再現。ワイドレンジ、ダイナミックレンジ、そして音場定位に優れたステージをダッシュ前方に展開する。お気に入りのポイントはライブ感の再現性だという。
◆トヨタ・カムリ(オーナー/清水剛志さん)by パラダ

同コンペ初エントリーの清水さんは、福井から来場。車内で気持ち良く、好きな音楽を聴きたいという思いから地元プロショップの門を叩く。本格的なシステム構成で音質面だけでなく、素敵なカスタムデザイン(トランクの創作)を披露してくれた。
フロントスピーカーはブラム・シグネチュア・マルティックスの3ウェイ構成でサブウーファーは、カロッツェリア・TS-W1000RSを一発搭載。これらのユニットを鳴らすアンプはザプコ・2-150.4 /2基使いでしっかりとドライブ。

一方、再生プレーヤーはソニー・ウォークマン NW-WM1A2を使用。DSPはブラックス・DSPをセレクト。サウンドはフランスのスピーカーの特徴である明快さ、繊細な表現力を兼ねていて総じてフレッシュな音調で心地よい。好きな音楽ジャンルを尋ねるとアニソンで、女性ボーカル、歌声の鳴りっぷりにお気に入りという。