ZFは、シャシーシステムの調整プロセスを大幅に簡素化する新ツール「cubiX Tuner」を開発したと発表した。
現代の自動車では、加速、制動、コーナリング時の安定性を確保するシャシーアクチュエータがソフトウェアで制御されている。ZFはすでに個別のアクチュエータを統合制御する「cubiX」システムを市場投入しているが、車両が実際に走行する前には、制御に使用される全てのアクチュエータを全ての可能なポジションで調整する必要があり、これが膨大な開発時間を要していた。
cubiX Tunerは、ソフトウェア定義車両(SDV)の独自の利点を活用してこのプロセスを簡素化し、加速する。これにより、コスト削減、作業負荷軽減、開発サイクルの大幅短縮を実現する。特に前輪駆動、後輪駆動、全輪駆動など複数の駆動構成で提供されるプラットフォームにおいて効果的だ。
cubiX Tunerは、現代の電気・電子アーキテクチャを念頭に置いて一から開発された。顧客はアルゴリズムレベルまで深く掘り下げることなく、車両ダイナミクスレベルでシャシーパラメータを調整できる。ZFは数十年のシャシー技術の専門知識とデータ・AI駆動手法を組み合わせ、動的機能の複雑な相互依存関係を自動的に適応させる。