日米関税交渉、自動車・部品も「15%」で合意、「撤廃」要求とはほど遠く[新聞ウォッチ]

川崎港から輸出されるスバル車(参考画像)
川崎港から輸出されるスバル車(参考画像)全 2 枚

「なめられてたまるか」という遠吠えが「15%」という何とも言えない微妙な税率で“妥結”というよりも“妥協”したようにも思える。トランプ米大統領が、日本政府との関税交渉で、日本からの輸入車への追加関税について、通告の「25%」から「12.5%」に引き下げ、相互関税は「15%」にすることで合意したという。

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きょうの各紙にも朝日、産経、東京、日経の4紙が1面トップ記事で「日米関税15%合意、自動車・部品も25%から下げ」などの大見出しで報じているが、読売と毎日の1面トップは「石破首相退陣へ」。石破首相は参院選後も続投を表明していたが、「関税交渉の妥結を受け、引責辞任する判断に傾いた」という。

その自動車への関税は基本税率2.5%を合わせて新たに15%となるようだが、きょうの紙面にも関連記事として読売は「『15%』車業界評価、追加関税半減、値上げ対応必至」とのタイトルで、「関税の影響は一定程度軽減されるため、自動車大手からは評価する声が出ている。ただ、追加関税が存在する状況に変わりはなく、各社は今後、米国での販売価格の引き上げなどの対応を迫られそうだ」と指摘する。

朝日も「車関税も15%広がる安堵、大逆風から穏やかな逆風に」。

一方で、毎日は「撤廃遠く自動車業界苦言」として「輸入車への25%の追加関税で体力を削られてきた日本の自動車業界は、『15%』という結果に胸をなで下ろしながらも、手放しでは喜べない」などと取り上げている。あるメーカー関係者も「『下がった』と錯覚しそうだが、まだ高い」と冷ややかで「業界が求めてきた『撤廃』とはほど遠い」とも。

さらに、日経は「車、負担1.6兆円圧縮」との見出しで、「高い関税が続くという意味で、経営環境の厳しさは変わっていない。生産性の向上に努めるしかない」などのスバル関係者のコメントを掲載。加えて「自動車部品関税も15%に下がるとはいえ、中小企業が多く価格転嫁が難しいため、経営への影響はなお大きい。自動車の日米交渉は激しい摩擦を繰り返しながらも、2.5%という低関税の下で米国で事業を続けてこられたが、今後は15%という高関税が新常態になる。米国市場でいかに競争力を高められるか。新常態に対応するための経営の力量が問われる」とも伝えている。

2025年7月24日付

●石破首相退陣へ、参院惨敗引責、関税合意受け、意向固める (読売・1面)

●車・相互関税15%、日米合意コメ輸入増 (朝日・1面)

●トヨタ、インドネシアでEV生産、12月から4か国目 (朝日・7面)

●米関税15%、撤廃遠く、自動車業界苦言 (毎日・2面)

●東証一時1500円超高、市場好感、終値4万1171円(産経・3面)

●日本車「逆輸入」要請検討、政府、米国車の対日輸出も支援 (産経・10面)

●トヨタ、欧州で水素供給網,EVとすみ分け主導権 (日経・17面)

《福田俊之》

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