自動車大手7社の中間決算、日産など3社赤字、トヨタなど4社減益に[新聞ウォッチ]

トヨタの2026年3月期 第2四半期決算説明会(11月5日)
トヨタの2026年3月期 第2四半期決算説明会(11月5日)全 3 枚

2026年3月期の中間決算(4~9月期)発表がピークを迎えているが、ソフトバンクグループは純利益が前年同期比2.9倍の2兆9240億円となり、同期間として過去最高。ソニーグループも純利益が13.7%増の5704億円と好調で、今期の業績予想も800億円多い1兆500億円に上方修正した。

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きょうの各紙にも「ソフトバンクG最高益」や「ソニーG好調純利益13.7%増、『鬼滅』が業績押し上げ」などと報じている。

一方、自動車大手7社の9月中間連結決算も出そろったが、米トランプ政権が日本から輸入する自動車の関税率は9月中旬に27.5%から15%に引き下げられたものの、7社の影響額は4~9月で計約1兆5000億円に上ったという。

各紙は「車大手3社赤字転落、米関税・円高響く」(読売)や「車大手4社減益3社赤字」(朝日)、「自動車米関税負担1.5兆円」(産経)などのタイトルで取り上げているが、前年同期より円高・ドル安となった為替の変動などの影響も受け、日産自動車とマツダ、三菱自動車は最終利益が赤字に転落。トヨタ自動車、ホンダ、スズキ、スバルの4社も減益となった。

もっとも、二輪事業が絶好調のホンダも四輪事業は赤字で業績の足を引っ張っているため、26年3月期通期の純利益見通しを下方修正した。「各社は収益体質を改善して挽回しようとしているが、半導体の供給停滞が影を落としている」(朝日)。「半導体の供給不足や電気自動車(EV)の伸び悩みなどで先行きも不透明感が強まっている」(読売)とも伝えており、業種や企業の間でも「栄枯盛衰」が如実に感じられる中間決算といえそうだ。

2025年11月12日付

●ソフトバンクG最高益、9月中間「オープンAI」投資で (読売・8面)

●米ファンド豊田織機3.26%、エリオット、保有比率6位(朝日・7面)

●ソニーG純利益上方修正、関税影響減、映画「鬼滅」好調 (産経・10面)

●中国新車販売伸び率縮小、10月8.8%増、国内落ち込み (産経・10面)

●ニデック、14日に決算短信開示 (日経・13面)

●JFEや神鋼の低炭素鋼材、トヨタ、量産車で採用 (日経・15面)

《福田俊之》

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