Hybrid eCall評価ソリューション、アンリツが業界初の欧州規格認証取得

アンリツの自動車緊急通報システム「Hybrid eCall」評価ソリューション
アンリツの自動車緊急通報システム「Hybrid eCall」評価ソリューション全 1 枚

アンリツは2月2日、同社のeCallテスタMX703330Eを含むeCall評価ソリューションが、Hybrid eCall評価用ソリューションとして業界で初めて欧州標準規格EN 18052:2025の認証を取得したと発表した。

認証評価は電子機器認証試験分野をリードするcetecom advanced社によって行われた。

本認証により、自動車メーカーや部品メーカーはHybrid eCallシステムの導入をより効率的かつ確実に進めることが可能となる。

Hybrid eCallは、4G(LTE)による高速通信と、従来の2G(GSM/GPRS)/3G(W-CDMA)などの低速通信を組み合わせ、通信環境に応じて最適な通信方式を自動的に選択し、途切れない緊急通報を実現する技術だ。

EUでは2026年1月1日以降に型式認定を取得する新規車種に対して4Gに対応するNG eCall対応が義務化されており、4Gと2G/3Gの切り替えが行えるHybrid eCallへの対応は自動車業界における重要な検討事項となっている。

eCallは自動車の衝突などの緊急時に車両から自動的に救助を要請するシステム。事故検知後、車載システム(IVS)が位置情報や車両情報を緊急通報センター(PSAP)に送信し、オペレーターが迅速な救助活動を対応する。

従来のeCallは2G/3Gを利用していたが、近年は4Gを活用したNG eCall(Next Generation eCall)の導入が進んでいる。一方、4G網が未整備の地域では従来方式が引き続き必要とされるため、NG eCallと従来eCallを状況に応じて切り替えるHybrid eCall技術が注目されている。

EN 18052:2025は、2G/3Gによる回線交換と4Gによるパケット交換が併存するハイブリッドネットワーク環境におけるeCallシステムのエンドツーエンド適合性試験を定めた欧州標準規格だ。

本規格では、eCallサービスを構成する車載システム(IVS)、通信事業者(MNO)、緊急通報センター(PSAP)を対象に、相互運用性や通信動作が適切に行われることを検証する。

今回のEN 18052:2025認証取得により、本評価ソリューションが欧州の法規制に整合した評価環境を提供できることが示された。

アンリツのHybrid eCall対応車載システム(IVS)向け評価ソリューションは、Hybrid eCall試験に必要なPSAPシミュレーション環境を1台で提供する。

主な構成は、シグナリングテスタMD8475B、eCallテスタMX703330E、NG eCallソフトウェアオプション、Hybrid eCallソフトウェアオプションとなっている。

主な特長として、MD8475B 1台で評価が可能であり、Hybrid eCallソフトウェアにより複数ソフトウェアを使い分ける必要がなくスムーズにHybrid eCall試験を実施できる。また、SRVCC(Single Radio Voice Call Continuity)機能を使用して、LTEネットワーク上のVoLTE(Voice over LTE)通話から2G/3Gネットワークへのシームレスな切り替えを検証できる。

アンリツは、自動車メーカーおよび部品メーカー各社によるHybrid eCall対応デバイスの開発を力強く支援し、安全・安心なモビリティ社会の実現に貢献していく、としている。

《森脇稔》

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