フェラーリ、特別な『12チリンドリ』製作…韓国の伝統工芸を内外装に

フェラーリ・テーラーメイド12チリンドリ
フェラーリ・テーラーメイド12チリンドリ全 7 枚

フェラーリは、韓国市場向けに製作された特別仕様の『テーラーメイド12チリンドリ』を発表した。

【画像全7枚】

このプロジェクトは、アジア、ヨーロッパ、北米の3大陸にわたる協力により実現したもので、約2年の歳月をかけて完成した。

韓国の若手アーティスト4名が参加し、それぞれの伝統工芸技術を現代的に再解釈した作品を車両に取り入れている。参加したのは、ダヘ・ジョン、ヒョンヒ・キム、グレイコード、ジーン、テヒョン・リーの各氏。フェラーリのスタイリングセンターと、デザインやカルチャーを専門とする独立系メディアのクールハンティングが協力した。

外装には、韓国の青磁陶器とソウルの都市文化からインスピレーションを得た特別塗装「ユンスル」を採用。緑から紫へと変化する虹色の仕上げで、海面に輝く太陽光を表現している。

2022年のロエベ財団クラフト賞受賞者であるダヘ・ジョンは、伝統的な馬毛織物の技法を用いた作品を提供。シートや床面には彼女の代表的なパターンを3D生地で再現し、ガラスルーフにはスクリーン印刷を施した。ダッシュボードには、モンゴル産馬毛を使った手織りの作品が組み込まれている。これらはいずれもフェラーリ初の試みとなる。

ヒョンヒ・キムは、韓国の伝統的な婚礼道具を半透明のアクリルで再解釈する作品で知られる。今回は、車両外装のスクーデリア・フェラーリのエンブレム、ホイールキャップ、Fのネームプレート、跳ね馬のロゴを透明素材で制作。内装では、センタートンネルに同様の透明効果を施し、伝統的な書道による専用プレートも手がけた。さらに、トランク用の伝統的なケースと、カスタマイズされたフェラーリキーも制作している。

テヒョン・リーは、韓国の伝統的な漆技法を現代的に再解釈する現代アーティスト。彼のビジョンにより、フェラーリとして初めて白いブレーキキャリパーと白いシフトパドルが採用された。

サウンドアーティストデュオのグレイコード、ジーンは、12チリンドリのV12エンジン音を視覚化した作品をボディに描いた。音を視覚的なアートワークに変換し、マラネッロの職人が車体に仕上げた。この技法では、同じ変色塗料を1段階暗くしたものを使用しており、これもフェラーリ初の試みとなる。

プロジェクトの統括は、クールハンティングのエヴァン・オレンステンとジョシュ・ルービン、キュレーターのジェウン・リーが担当し、フェラーリのデザインチームおよび研究開発チームと協力した。

12チリンドリは、1950年代から1960年代のフェラーリのグランツーリスモモデルからインスピレーションを得ている。6.5リットルの自然吸気V12エンジンを搭載し、最高出力830馬力、最高回転数9500rpmを実現。最高速度は340km/hを超え、0-100km/h加速は約3.0秒となっている。

《森脇稔》

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