T2、レベル2自動運転トラックで関東-関西500km完全自動走行に成功…国内初

T2の自動運転トラック
T2の自動運転トラック全 5 枚

T2は2026年3月、自社開発のレベル2自動運転トラックで、関東-関西を結ぶ約500kmの高速道路本線において、ドライバーによる一時的なハンドル操作を一度も発生させず、自動運転のままで完走に成功したと発表した。自動運転トラックによる500kmにおよぶ長距離の本線完走は国内で初めて。

【画像】500kmの完全自動走行に成功したT2の自動運転トラック

同社は2027年度にレベル4自動運転トラックによる幹線輸送サービスの実現を目指している。2025年6月には神奈川県綾瀬市から兵庫県神戸市までの約500kmの走破に成功していたが、道路工事の発生や前方への車両の合流など、イレギュラーな事態に直面した際、安全確保のために一時的に自動運転を止め、ドライバーがハンドル操作に切り替える場面があり、レベル4実現の課題となっていた。

道路工事により車線が閉鎖された際に車線変更する様子(車内より)道路工事により車線が閉鎖された際に車線変更する様子(車内より)

今回、こうした場面でも自動運転のまま走行できる新技術を開発した。具体的には、道路工事により一部車線が急遽閉鎖された際、路上に設置されている工事を示す標識やパイロンなどを車載センサーで素早く認識し、閉鎖車線を推定して適切なタイミングで車線を変更する機能を実装した。

また、道路工事で最高速度が一時的に制限される場面では、速度制限の標識をセンサーで漏れなく認識してスムーズに加減速できるようにした。さらに、ICやJCTで急に合流してくる車両に対し、減速して先を譲る機能を取り入れたほか、傾斜がある路面でも車線に追従して走行する性能を強化した。

これらの新技術を実装したレベル2自動運転トラックで、2026年3月上旬、東名高速道路・綾瀬スマートIC(神奈川県綾瀬市)と山陽自動車道・神戸西IC(兵庫県神戸市)を結ぶ本線約500kmを走行する実証を行い、ドライバーによる一時的なハンドル操作を一度も発生させず、自動運転のままで完走に成功した。

合流車両に対し減速して先を譲る様子(車内より)合流車両に対し減速して先を譲る様子(車内より)「切替拠点」の位置づけ「切替拠点」の位置づけ

綾瀬スマートICおよび神戸西ICの近くには、T2がレベル4を見据えて、高速道路における自動運転と一般道における有人運転を切り替えるためにドライバーがトラックに乗り降りする「切替拠点」を今春それぞれ完成させる予定。今後、こうした切替拠点の間も自動運転のままで走行できるよう、本線からさらに区間を拡げ、幅の狭さで走行の難易度が高いとされる料金所の通過に加えて、料金所と切替拠点を結ぶ一般道の走行までをも可能にする技術開発を進める。

T2の辻勇気技術開発本部長は、「今回の本線完走は、レベル4の実現に向けて、実際の運行に不可欠な技術開発を着実に積み上げている当社の進捗を明確に示す非常に重要な成果となった。特に、道路工事にともなう車線変更や速度制限への対応、合流車両への譲り減速、傾斜路での安定走行など、日常で起こりうる場面でも自動運転を継続できた点にきわめて大きな意義があり、当社の技術が『研究開発』を超え、『社会実装を見据えた実用化』のフェーズへ一歩ずつ進んでいると確信している。今後は、本線に加えて、料金所通過、切替拠点までの一般道走行を含む運行全体の自動化に向けた開発を進め、レベル4の実現に向けて取り組みを加速させる」とコメントしている。

なお、レベル2は、ドライバーの監視のもとに行われる特定条件下での高機能自動運転を指す。今回の完走は、改正基準告示に基づくドライバーの休憩に必要となるサービスエリアおよびパーキングエリアへの進入・走行を除いたもの。レベル4は、特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態を指す。

《レスポンス編集部》

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