BMWの新燃焼「M Ignite」技術、M2/M3/M4に導入へ…高負荷時の燃料消費を低減

・BMW M Ignite技術は2024年特許のプレチャンバー点火を量産化したもの

・高負荷時の燃費を大きく下げ、ノッキングも抑える

・BMW M3/M4は2026年7月、BMW M2は2026年8月生産車から搭載を開始する

BMW M2
BMW M2全 10 枚

BMWは、2024年に特許を取得した「BMW M Ignite技術」を量産車へ投入すると発表した。

【画像全10枚】

この技術は、ガソリンエンジン向けの新しいプレチャンバー点火システムだ。2026年の中頃から、直列6気筒ガソリンターボエンジン搭載のBMW『M2』、『M3』、『M4』に搭載される。

最大の狙いは、高負荷時の燃料消費を大きく減らすことだ。特にサーキット走行のような高負荷条件で効果が出るとしている。

BMWの新燃焼「M Ignite」技術のイメージBMWの新燃焼「M Ignite」技術のイメージ

仕組みは、シリンダーヘッド内に配置したプレチャンバーを中心にする。プレチャンバーは、シリンダーの主燃焼室とオーバーフロー開口でつながり、プレチャンバーには独立したスパークプラグと点火コイルを備える。エンジンは2系統の点火を持つ構造だ。

低回転から中回転では、主燃焼室側の通常の点火が先行する。一方、高回転・高負荷ではプレチャンバー点火が主導し、開口を通ってプレチャンバーへ導かれた燃料・空気混合気もそこで点火される。発生した炎は音速付近の速度でプレチャンバーから噴き出し、ピストン上の主燃焼室の混合気を複数箇所で同時に着火させる。

これにより燃焼速度を高め、制御不能な燃焼の原因とされる「ノッキング」も効果的に抑える。また排気ガス温度が下がる効果もあるとしている。

BMW Mの直列6気筒ガソリンターボエンジンに採用BMW Mの直列6気筒ガソリンターボエンジンに採用

プレチャンバー点火以外の新要素として、圧縮比の引き上げや、可変タービンジオメトリーを備えたターボチャージャーも挙げた。

BMWは、BMW M Ignite技術が6気筒直列エンジンの効率を大きく高めるとしている。高負荷時の燃料消費が大幅に低下し、サーキットでの走行時間を同じ燃料量で延ばせる点が利点になる。

さらに、2026年11月に施行される欧州の「EU7」基準への対応にも役立つ。BMW M Ignite技術を搭載する高性能車が、今後も欧州での登録要件を満たし続けることを狙う。

搭載時期は、BMW M3とBMW M4の全バリエーションが2026年7月から。BMW M2は2026年8月から生産を開始する。なお、搭載モデルの排気量と出力は、従来エンジンと同じ値を維持するとしている。

《森脇稔》

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