たかが配線、されど配線?「スピーカーケーブル」で音が変わる[カー用音響機材・チョイスの極意…パーツ&部材編]

市販「スピーカーケーブル」の一例(オーディオテクニカ・AT-RX3500S)。
市販「スピーカーケーブル」の一例(オーディオテクニカ・AT-RX3500S)。全 3 枚

カーオーディオシステムのアップグレードに関心を抱くドライバーに向けて、その思いを実行に移そうとするときに役立つようにと、製品の選び方を解説している当連載。現在は「パーツ&部材編」をお届けしている。今回は「スピーカーケーブル」の選定法を紹介する。

【画像全3枚】

◆「スピーカー」を新調するなら、その性能を存分に引き出したい。そのためには…

さて、前回の記事にて説明したように、カーオーディオでは主に3種の「ケーブル」が使われる。「スピーカーケーブル」、「ラインケーブル」「パワーケーブル」、これらだ。

で、スピーカーケーブルとは、「パワーアンプ」と「スピーカー」とを繋ぐケーブルだが、純正システムでもスピーカーケーブルは使われているので、スピーカー交換をする際にもそれが流用されることは多くある。

確かに純正のスピーカーケーブルをそのまま使えるところでは、そうした方がコストの抑制が効く。しかし、せっかくスピーカーを良い物に換えるのであれば、その性能を存分に引き出せた方が良い。そう考えるのであれば、スピーカーケーブルも交換すべきだ。

市販「スピーカーケーブル」の一例(オーディオテクニカ・AT-RX4500S)。市販「スピーカーケーブル」の一例(オーディオテクニカ・AT-RX4500S)。

◆純正のスピーカーケーブルには、音質性能を期待し難い…

そうである理由は至って単純明快だ。「純正ケーブルは品質的にさほど良くはないから」だ。クルマは激しい価格競争にさらされていて、走行性能や安全性能に直接関係しない部分についてはシビアなコストカットが課せられている。スピーカーケーブルはその対象となっている。

しかしケーブルは、コストをかけられないと性能もそれなりにならざるを得ない。というのもケーブルは、素材と構造にこだわればこがわるほど、音質性能がどんどん上がっていくからだ。

実際、、市販のスピーカーケーブルの最廉価モデルは、1mあたり300円(税込)程度だが、超高級品ともなると同じく1mあたりで1万3000円(税込)とかそれ以上するものもある。

その点純正のスピーカーケーブルは、最廉価クラスの市販品と比べてもかなりチープだ。さらには燃費性能の向上のために軽量化も図られていて、導体がアルミ製のものもある。しかし、市販のスピーカーケーブルで導体がアルミのものはない。音的にメリットがないからだ。

市販「スピーカーケーブル」の一例(オーディオテクニカ・AT-RX4500S)。市販「スピーカーケーブル」の一例(オーディオテクニカ・AT-RX4500S)。

◆狙い目は、エントリーモデルより1グレード、2グレード上のモデル!

かくして、純正品と市販品とでは顕著な性能差があるのだが、その市販品も先述したとおりピンからキリまでさまざまある。さて、その中から何を選べば良いのかというと……。

なおスピーカーケーブルには、導体の材質違いと構造違いがいくつかある。まず、導体には銅が使われることが多いが、その銅の純度違いがいくつかある。また構造的には、2本のケーブルが平行に並べられているものや撚り合わされているものもある。

それらによって音的な特徴も変わってくるのだが、最初に考えるべきはグレードだ。予算を鑑みて、どのグレードにまで手を伸ばすかを考えたい。音質性能はある程度、グレードに比例するからだ。

ただし、使用するスピーカーがエントリーグレードであるのなら、ケーブルに超高級品を使うのは非現実的だ。その予算があるのならスピーカーのグレードを上げた方が賢明だ。

なので基本的には、使用するスピーカーとグレードを合わせるべきだが、スピーカーがベーシックグレードであってもケーブルは最エントリークラスより1グレードないし2グレード上のモデルを狙えると、得られる満足度はぐっと高まる。低価格クラスの中では、グレード間の性能差は案外大きく開くがゆえだ。

今回は以上だ。次回は「ラインケーブル」について解説予定だ。お楽しみに。

《太田祥三》

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