中国のシャオミ(Xiaomi)は、ドイツ・ベルリンで開催された世界最大規模の家電・デジタル技術見本市「IFA 2026」に初出展し、EV(電気自動車)の『SU7』などを展示した。
2027年に予定するドイツを含む欧州市場への自動車事業進出を前に、「Human × Car × Home(人・車・家)」を一体化したスマートエコシステムをアピールした。
IFA 2026では3300平方mを超える展示スペースを設けた。シャオミにとって海外で過去最大規模の単独ブースとなり、パーソナルデバイス、スマートホーム、モビリティなど7カテゴリー、380以上の製品を展示した。
展示は「AI Tomorrow」「AI Today」「Human × Car × Home Product Portfolio」の3エリアで構成。「AI Tomorrow」では未来のモビリティを、「AI Today」では現在利用できるAI技術と車、住宅との連携を紹介した。
◆シャオミのEVをスマートホームと連携
「AI Today」にはSU7 Maxと、キッチン、リビングルーム、寝室、書斎などを再現した生活空間を用意した。AIがパーソナルデバイス、車、スマートホーム製品を利用者のニーズに合わせて連携させる仕組みを紹介した。
例えば、利用者が車で自宅へ向かう際、時間や位置情報、天候などに応じて、到着前に自宅の照明やエアコンを自動調整する。帰宅後も複数の機器をAIで連携させ、生活環境を整える。
シャオミが掲げる「Human × Car × Home」は、スマートフォン、スマートカー、スマートホーム製品をユーザー中心につなぐ構想だ。AIと「シャオミ・ハイパーOS」を利用し、個別の機器を接続するだけでなく、複数の製品や利用場面を横断してサービスを連携させる。
同社は、AIの役割を画面上で質問に答えることだけにとどめず、現実の状況や利用者の意図を理解し、利用者の許可と管理の下で複数の機器を連携させ、現実世界の作業を支援する方向へ発展させる考えだ。

◆コンセプトカーからSU7 Ultraまで3台
自動車分野では、シャオミオートの現在と将来を示す3台を展示した。
中心となったのが、レーシングゲーム「グランツーリスモ」シリーズ向けに開発した電動ハイパーカーのバーチャルコンセプト『シャオミ・ビジョン・グランツーリスモ』だ。シャオミはテクノロジー企業として初めて「ビジョン・グランツーリスモ」プログラムに参加した。
車体は空気の流れを基にした「Shaped by the Wind」をデザインコンセプトとし、ティアドロップ型コックピットと「アクティブ・ウェイク・コントロール・システム」を組み合わせた。キャビンは「Racing on a Sofa」をコンセプトとし、リング型AIアシスタント「シャオミ・パルス」も採用する。

これに加えて新世代のSU7と、高性能モデル『SU7 Ultra』を展示した。
新世代SU7は、スポーティなデザインにシャオミ・ハイパーOSと同社のスマートエコシステムを統合。スマートフォンなどのパーソナルデバイスやスマートホームと接続し、「Human × Car × Home」の一部として機能する。
SU7 Ultraはシャオミオートの高性能フラッグシップモデルだ。量産モデルはニュルブルクリンク北コースの「エレクトリック・エグゼクティブカー」カテゴリーで公式記録を樹立している。
シャオミオートは2024年3月に最初の車両を納車して以降、中国本土で70万台以上を納車した。また『YU7』は発売初日に24万台を超える確定注文を獲得した。
同社は2027年にドイツを含む欧州市場への自動車事業進出を予定している。

◆自動車工場ではヒューマノイドも実証
シャオミはAI、OS、半導体、スマート製造への投資も進めている。中国本土ではスマートフォン、自動車、家電の3分野でスマート製造能力を構築した。
シャオミオートの工場では、ヒューマノイドロボットをナットの締め付けなどの作業に導入。4カ月で作業の成功率を約90%から98%まで高めたという。
IFA会場にはヒューマノイドロボット『サイバーワン』も展示した。サイバーワンは来場者とジェスチャーで交流する一方、自動車工場でも実証試験を進めている。実際の製造工程を使い、知覚、制御、作業実行能力を検証している。
シャオミは2026~30年に世界で240億ユーロを超える研究開発投資を計画する。AI、OS、自社開発半導体、スマートカー、ロボティクス、スマート製造などを対象とし、「人・車・家」を横断する技術基盤を強化する方針だ。
【全文PDFプレカン】IFA 2026 Xiaomi 初出展
以下の全文PDFは、記者会見やイベント講演の取材音声をもとに文字起こしを行い、編集者が確認と修正を入れたドキュメントです。
XiaomiはIFA初出展において、「Human × Car × Home」エコシステムの完全統合を核心メッセージとして掲げた。自動車部門では、SU7・YU7の2モデルで70万台超を納車し、ニュルブルクリンクへの挑戦やVision Gran Turismoとのコラボも発表。
技術基盤としては、自社開発チップ「XRINGO3」を搭載したXiaomi 18 Fold、独自大規模言語モデル「Xiaomi MiMo」、欧州R&Dセンター(ミュンヘン)による来年のグローバル展開計画を示した。スマートホーム領域ではMijiaブランドを欧州に本格展開し、CryoFresh冷蔵庫・トリドラム洗濯乾燥機・Air Guideエアコンなどの革新技術をライブデモで紹介。ヒューマノイドロボット「CyberOne」も披露され、スマートフォン・自動車・家電・AIが一体となったエコシステムの実現が、Xiaomiの16年間のイノベーションの集大成として力強く宣言された。開催日:2026年9月3日
●登壇者
Fei Xu(Xiaomi Group Vice President, Group CMO)
Lu William(Partner & President of Xiaomi Group)
Abby
Terrence
●目次
開会挨拶・Xiaomi最新実績紹介(William Lu) 1:05 p.4
Xiaomi Auto の成果とビジョン(ニュルブルクリンク・Vision Gran Turismo) 2:40 p.5
欧州R&Dセンターと基盤技術投資(チップ・AI・スマート製造) 4:54 p.6
「Human × Car × Home」戦略と欧州展開宣言(William Lu まとめ) 8:45 p.7
Mijiaブランド欧州展開発表・スマートホームビジョン(Xu Fei) 10:40 p.8
IFAブース会場ライブツアー開始(AbbyとTerrenceによるオンライン中継) 19:43 p.11
Mijia冷蔵庫 CryoFreshテクノロジー デモ紹介 21:12 p.13
Mijiaトリドラム洗濯乾燥機・OxygenCareテクノロジー デモ紹介 26:07 p.20
Mijiaエアコン・Air Guide Technology デモ紹介 31:38 p.28
「Human × Car × Home」エコシステム連携デモ(SU7・スマートキッチン・ロボット掃除機) 37:43 p.34
Xiaomi 18 FoldとXRINGチップセット紹介 43:24 p.42
スペシャルゲスト:Xiaomi CyberOne お披露目・配信クロージング 44:56 p.43
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