全国レンタカー協会監修・イード編集及び発行の「2026自動車レンタリース年鑑」の発刊を記念して、レスポンスビジネスでは年鑑の特集からレンタカー業界の注目キーパーソンインタビュー紹介します。レンタカーはコロナ禍の2021年を除いて、30年以上ずっと右肩上がりが続くモビリティサービスの優等生。この成長の要因と課題。成長の先にある未来のモビリティのヒントが語られます。「2026 自動車レンタリース年鑑」にはすべてのインタビューおよび業界トレンドを分析する特集、法令、レンタカー事業者の一覧などが収録されています。ぜひお手にとってみてください。
「2026自動車レンタリース年鑑」はこちらから誰も取り残さない「地域の移動インフラ」へ モビリティカンパニーが描くレンタカーの未来
トヨタ自動車株式会社日本VC事業部モビリティサービス事業室長担当部長
松平信人(まつだいら・のぶと)
1976年、東京都生まれ。トヨタ自動車入社後、商品企画、生産計画、販促企画、業務改善など幅広い領域を担当。電通およびトヨタ・コニック・アルファ出向時はDX・データ戦略を推進し「トヨタスマートカタログ」の企画・開発をはじめ、自動車販売領域のデジタル変革に携わる。現在は日本VC事業部 モビリティサービス事業室長・担当部長として、トヨタレンタカー・カーシェア事業の変革や新サービス創出を担い、モビリティカンパニーへの変革に挑戦している。
◆60年の歴史と強固なネットワーク
---:まずは、御社の組織構造とこれまでの歩みについてお聞かせください。
松平担当部長(以下、松平氏):トヨタレンタカーは、トヨタ自動車がフランチャイザーとなり、全国のディーラー各社がフランチャイジーとして運営するフランチャイズ体制をとっています。現在、全国に約1100店舗を展開し、保有台数は約13万5000台にのぼります。歴史を遡ると、今年は事業開始から60周年の節目にあたります。1966年当時、車両販売から派生する形でスタートしましたが、当初はレンタカー単体で収益を上げることが難しく、ディーラー経由で車両を供給し、中古車として戻すというバリューチェーンの中での役割が中心でした。
◆DXによる顧客体験の変革とインバウンド対応
---:現在の市場環境と、ビジネスの状況についてどのように捉えていますか。
松平氏:コロナ禍を経て、需要は急激に回復しています。売上規模で見ると、コロナ禍の底であった時と比べ、現在はコロナ禍前の水準を超え、過去最高レベルを更新しています。需要の内訳は、レジャーと法人が半々という非常にバランスの取れた構成です。特に大きな変化は、新幹線駅や空港などの「交通結節点・ターミナル拠点」の比重が高まっている点です。都市間移動や観光の「二次交通」としての役割が鮮明になってきたのだと思います。
---:急激な需要回復の中での課題とその対策についてどのようにお考えですか。
松平氏:車両供給面では、一般のお客様と同様に納期の長期化の影響を受けていますが、一定の品質を上回る車両については、以前よりも長く保有して運用するなどの工夫をしています。また、最大の課題は「人手不足」です。特にアルバイトスタッフの確保が厳しく、これが供給のボトルネックになりかねません。



