先日、新聞に「三菱自動車、フォードもしくはダイムラークライスラーと提携か」という見出しが踊ったが、『ディオン』発表会場での川添社長会見では、この件についての突っ込んだコメントは発せられなかった。 そこで、外資との提携を占う意味でも、現在三菱自動車が進めている車種整理統合=再編成についてあらためて聞いてみた。 ──三菱は『ディオン』のようなSUWマーケットにフォーカスして、セダンやクーペ市場から撤退してゆくというのは本当ですか? 「三菱は3つの市場に対して資源を集中するため、車種統合を今後進めてゆくことにしています。ひとつは、パジェロシリーズ。本家パジェロ、パジェロ・イオ、そしてパジェロ・ミニです。そして軽自動車。ミニカ、トッポ、タウンボックス、重なりますがパジェロ・ミニのラインナップは変わりません」(三菱自動車広報部 中村邦広氏) 「そして、SUW、つまりスマート・ユーティリティ・ワゴンの市場に商品を集中させます。『ディンゴ』『ディオン』『シャリオ・グランディス』などがこのグループです。その他のセグメントには、大小セダン、クーペ、スポーツモデルなどがありますが、この分野は今後縮小対象です」(同) ──ミラージュ、ランサーはモデルチェンジが近いのですが、時期モデルは“無い”と? 「いえいえ、名称は引き継ぐかどうかわかりませんが、これらの後継車はあります。」(同) ──3ボックスも存続する? 「あります」(同) ──ギャランの時期型はどうですか? 「具体的な商品計画はお答えできません」(同) ──FTOやGTOはすでに生産中止と聞きましたが。 「発売当時と違い、これらの市場は縮小してしまいました。三菱としてはあえてこの市場で戦わないでその戦力をSUWマーケットに投入します」(同) ──パジェロは昨年秋に大変力が入ったモデルチェンジをしましたが、国内では販売不振のようですね。“パジェロ”部門をひとつの柱とするにはブームが去って苦しいのではないでしょうか。 「まだ、日本市場のみの発売開始であり、春以降に海外で発売開始されます。これからですよ。また、日本市場ではパジェロ・イオが好調でだんだん市場が推移してきており、全体のボリュームとしては不振というほどではありません」(同) ──パジェロは世界が市場だから、国内で売れないと分かっていてもお金をかけたフルモデルチェンジをした、と? 「販売する期間と、地域で総販売台数が決まりますから。これから長い期間作りますし、おっしゃる通り世界中で売ります。なんといってもパジェロは三菱にとってのイメージリーダーです」(同) |
【三菱『ディオン』発進!! Vol. 6】生き残りをかけ、整理される三菱ラインナップ
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