米ティーンエイジドライバー、免許取得が困難に

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アメリカではティーンドライバーによる死亡事故が多いことから、多くの州で正式に免許を取得するまでの仮免許、トレーニング期間をもうけ始めている。

現在全米の半分の州ではティーンが運転免許を取得するのに3段階のステップを設定している。まず筆記試験を受け、仮免許を取る。そして家族などが一緒に乗る条件で一定期間の練習を義務付ける。そして夜間の運転を一定の年令まで禁止する、というのが一般的。もし最初の2段階で違反キップなどを切られた場合、ステップを最初からやり直す必要がある。

自動車の保険業界の調査によると、16歳のドライバーが事故で死亡する率は全体の平均の3倍以上。15から20歳までのドライバーは全運転人口の7%を占めるだけなのにかかわらず、全事故の14%、死亡事故の21%に関係しているという。

こうしたことから、1997年にフロリダで仮免許、中級免許、最終的な本免許という3段階での免許取得がティーンに対して義務付けられるようになった。この動きはすぐに全米に広まり、現在の25の州での制定となったのだ。

昨年連邦政府もこうしたティーンドライバーに対する免許取得制限をもうける州に対し、政府からのインセンティブを行う、という法案を可決した。しかしペナルティありの厳しい法案として制限をもうけているのはまだカリフォルニア、マサチューセッツの2州だけ。特に南部の州ではまだまだ運転は特権、という考え方が強く、法制化は難航しているという。

しかしフロリダをはじめ、ティーンへの「教育期間」を設定して以来確実にティーンドライバーの事故が減っている、という報告も見られ、今後ますますアメリカでのティーンドライバーへの免許取得制限は厳しくなる傾向にあるようだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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