全米で静かなブームを呼ぶ代替燃料『E85』とは?

エコカー 燃費
全米で静かなブームを呼ぶ代替燃料『E85』とは?
全米で静かなブームを呼ぶ代替燃料『E85』とは? 全 1 枚 拡大写真

エタノールを主原料とした新しいタイプのガソリン、E85が注目を集めている。アメリカでは現在1ガロンあたり1ドル80セント前後(約50円/リットル!)のガソリンの高値が続いており、この傾向は少なくとも夏頃までは続く、とされている。そのためより安く、従来の石油と変わらないパフォーマンスを持つ燃料に注目が集まるのだ。

E85は85%のエタノールに15%の石油を混ぜた混合燃料。もちろん従来のガソリン車には使用できないが、現在フォード、GM、ダイムラークライスラー、マツダが販売している8モデルのFFV(代替燃料車)に利用されている。

現在全米で登録されているFFVは3万台だが、今後この数字は倍々ゲームで増えることが予想されている。FFVはアメリカ政府が進めているプロジェクトで、エネルギー省が公式スポンサーとなっている。

またエタノールはE85のような代替燃料としてだけではなく、石油に10%プラスすることで燃焼剤としても利用されている。特にMTBEが水質汚染の元凶とされている現在、エタノールのガソリン添加剤としての注目度も高い。トウモロコシを原料とするエタノールは資源の枯渇を心配する必要がなく、アメリカ国内で自給できる、という点も将来性を感じさせる。

今後FFVは郵便局のクルマなどに重点的に配属される予定で、E85を常備するガソリンスタンドも全米に広がっていく予定。燃料電池車が一般的になる前に、こうした代替燃料車は低公害車としてブームとなる可能性も充分だ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  2. エアレスタイヤ搭載でペダルもなし、免許不要の特定小型原付「Future smart」発売
  3. ホンダ『レブル250 Eクラッチ』が爆売れ!? ペダルだけでシフトチェンジできる「Eクラッチ」の魅力をおさらい
  4. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ...ワイド&ローのフォルムに注目だ!
  5. 日産の高級部門インフィニティ、3台の新型コンセプトカーを世界初公開へ…モントレーカーウィーク2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る