【これが『Opa』だ! Vol. 3】ミニバンじゃない、乗用車じゃない、『ナディア』でもない?

自動車 ニューモデル 新型車

5ナンバー・サイズのボディにロングホイールベースを与え、室内はあえて2列シートにして、大型サルーンなみの居住性を実現する---あれっ、なんだかこのパッケージ・コンセプトって、なんかのクルマに似てません? 

そう、『ナディア』です。おんなじトヨタの。『オーパ』はサイズ(5ナンバー・サイズ)から2リットル・エンジンまで、もろに『ナディア』と競合するように思う。とはいっても、この2台は搭載エンジンも違うし、いわゆる「兄弟車」ではない。なのに、どうしてわざわざ『オーパ』を出したのか? 

「ターゲット・ユーザーがぜんぜん違うんです。『ナディア』はファミリー向けですが、『オーパ』は30才代の若いカップル向けなんですね」と明快に答えてくれたのは、オーパの開発を担当したトヨタ車体の製品企画センター主担当員、長野治樹さん。なるほど、そういうことだったのか。

考えてみれば、セダンなんかでは同じ排気量でパッケージングも似たクルマが同一メーカーに複数あるのは珍しいことではない(最近は減りつつあるけど)。ミニバン人気も定着して、さらなる「バリエーション」が求められる時代になったということだろうか。「そうだと思います。ただ我々は『オーパ』をミニバンだとも、乗用車だとも思ってないんですね。新ジャンルのミディアム車、と呼んでいます」と長野さん。

さらに話を伺うと、『ナディア』と『オーパ』の間には、意外な確執(?)があるようだ。「結果的には『ナディア』のほうが先に出ましたが、開発が始まったのは『ナディア』も『オーパ』も同じ時期だったんですね。しかも『オーパ』は乗用車を中心とする第2開発センターで企画・開発されたんですが、『ナディア』はRVを中心とする第3開発センターから生まれたクルマなんです。まあ途中から向こうが似たようなクルマをやっている、という話は聴いていましたが……」と長野さん、『ナディア』に先を越されたことには、ちょっと納得いかなそうな感じでした。

「開発にあたっては、ライバルとか、競合を想定した車種はまったくなかったですね。『ナディア』も含めて」と、長野さんはきっぱりと言い切るのであった。たしかに、エッジなスタイリングや「タワーパーキングに入る全高」というパッケージなど、『オーパ』はなるほど「ニュー・ニッチ」なミニバン……じゃなかった「新ミディアム車」なのだった。

《》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 顔が激変! BMWの最小SUV『X1』改良新型、ノイエクラッセ導入へ…プロトタイプを初スクープ
  3. 【プジョー 3008 新型試乗】全身鋼のような硬さに満ち溢れる。これが新時代のプジョーか…中村孝仁
  4. ホンダ初のフルサイズ電動バイク『WN7』発表、航続130km…2026年欧州発売へ
  5. プレミア化は必至!?『ランクル』を知り尽くしたトヨタ車体の「ラリー仕様」限定車にSNS歓喜
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る