【ウィザード裁判 Vol. 6】『ウィザード』販売はシャブもみ消しより重罪---検察

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尋問が終わるや、休むまもなくいきなり検察の論告求刑。検察官はあらかじめ用意してあった文章を早口で朗読しはじめる。

「事実関係は証拠により充分。被告は“偽造でなく模造”と主張するが、(スペシャルナンバーは)ちょと見ただけでは真偽がわからず見破れない。偽造の模擬の程度は、一般の注意力をもって真正と思われるもので、偽造はあきらか。酌量の余地はない。『オービス逃れ』の商品で会社が利益をあげるというなかで、被告人が果たした役割は大きい。犯行内容は悪質で、プライバシー保護を口実に、専門技術・知識を駆使し、莫大な利益をあげた。再犯にあたる可能性は高い」

そして懲役2年の実刑に加え100万円の罰金を求刑した。

これは、5月29日に横浜地裁で判決のあった、「現職警部補覚せい剤使用もみ消し事件」で犯人隠蔽罪に問われた、神奈川県警・渡辺泉郎元本部長の懲役1年6カ月執行猶予3年(確定)よりもはるかに重いものだ。

なんと、警察の信頼をイッキに失墜させた、戦後最大のキャリア不祥事よりも、薄緑のプラスチック板を販売するほうが悪いのだと、大阪地検は言っているのだ。あまりのバランスの悪さに苦笑せざるをえない。

《小谷洋之》

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