日産はパリ・モーターショーに、ミドルサイズ4ドアセダンのコンセプトカー『フュージョン』を出品する。日産の新しいデザインを示した初のコンセプトカーである。デサインしたのは日産のヨーロッパ・スタジオ(日産デザイン・ヨーロッパ社)。
車名は「融合」を意味する。技術と感情表現、デザインの欧州テイストと日本テイスト、造型のハードとソフト、意匠の未来と回想といったように、プロジェクトの中の様々な要素の融合を示唆する。チーフデザイナーのシュテファン・シュバルツは「4ドアセダンというオーソドックスな、確立されたフォルムへの日産の挑戦だ」という。
室内は、必要なときだけ現れるステアリング、コノリーレザーのトリミング、新素材の「ムーンストーン」(ドアトリムなど)、やはり新素材の「テクノ・タタミ」(フロア)などが特徴。夜間はフィリプスの光ファイバーを使った照明システムによって、室内の光の色を変えることができるという。
「日産の新しいデザイン」の「新しい」というのは日産ルネッサンス、リバイバルプラン以後のことであり、そう考えると「融合」とはルノーとの提携を意味し、そういう目でデザインを見ると……。