三菱、ヨーロッパ生産撤退へのシナリオ

自動車 ビジネス 企業動向
三菱、ヨーロッパ生産撤退へのシナリオ
三菱、ヨーロッパ生産撤退へのシナリオ 全 2 枚 拡大写真

リコール隠しの余波がおさまらず、販売に大打撃を受けている三菱自動車だが、不振なのは国内ばかりではない。ボルボとの共同出資で設立されたヨーロッパの生産拠点、ネッドカーでは、1.8リットルクラスのセダン、『カリスマ』の在庫が山積みになっているという。

関係者の話によると、在庫の増加はは今年に入って加速し、今秋にはついに約1年分の水準に達してしまったという。ネザーランドカーは当初スウェーデンのボルボと三菱の共同出資で設立され、ボルボが乗用車部門をフォードに売却した現在はフォードとの合弁会社。

カリスマの不振を後目に、ボルボ側の生産モデル『40』シリーズの販売は順調だ。三菱にとっては唯一の欧州生産工場だが、フォードが三菱モデルの不振に嫌気をさして三菱の保有株の引き取りに出れば、三菱のパトロンであるダイムラー・クライスラーは三菱をヨーロッパから撤退させる可能性すら出てくる。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  2. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  3. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  4. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  5. 「内装は100点満点」フランス生まれの新型プレミアムハッチ『DS N°4』にSNS注目!「いい、凄くいい」の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る