日本の金融機関は低金利になったから。長野地裁が画期的な判決を出す

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交通事故で死亡した男性の遺族が「判例で定められた逸失利益の中間利息控除額は現在の金利水準から見て不当である」と、事故で生じた賠償金の算定方法を巡り、争っていた裁判で、長野地裁諏訪支部は「慣例となった5%ではなく、3%で計算すべき」という、画期的な判決を示した。

逸失利益とは、事故にあった人物が「事故に遭わずに生存していて、そのまま働いていたらこのぐらいの収入があった」という算定を被害者側で行い、加害者側に請求するもの。賠償金の請求が認められた場合、通常は一度に全額が支払われるため、認定された支払額からは銀行などに預金した場合の金利分が予め差し引かれており、この差し引かれる部分を中間利息控除と呼んでいる。

日本の場合、数々の判例を元にした5%という数値が基準として決まっており、裁判所などもこの数値を元に賠償額の算定を行うが、近年の金融機関の低金利化の進行によって「現状にそぐわない」という声が多数上がっていた。しかし、交通事故の裁判では紛争状態を早期に終結させることや、算定作業の単純化を目的に、判例で示された数値からは安易に逸脱させないという慣例があり、これが賠償金の定額化(遺族側からすれば低額化)につながっている。

今回の判決では遺族側の主張がほぼ認められ、結果3%での算定が決まったわけだが、その分を上乗せして支払う必要が生じたことで、間違いなくこの判断を不服として控訴するであろう加害者側(損保会社)が二審でどのような主張をするのか、そして高等裁判所が一審の判決を支持するのか、しばらくは目が離せない情勢だ。

《石田真一》

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