ある日のことだ。取材帰りに関東近郊某所にあるガソリンスタンドに立ち寄ったところ、レジ近くに一枚の注意書きが貼ってあった。アルバイトに徹底させるような文言が書かれている。何かと思ってのぞきこんだところ、そこには「トヨタ『WiLL-Vi』を洗車機にかけると事故が発生する」といった衝撃的な言葉が書いてある。慌てて近くにいた店員にその注意書きのコピーを申し込んで入手したのが写真の書類。
「洗車時の注意」というタイトルのそれは、文字通りに自動洗車機の取り扱いを注意するものだった。書かれている文章は「最近トヨタ自動車より発売されました、WiLL-Viは、特に洗車機側から見ますと特殊な形状をしており、通常の操作で洗車されますと事故に繋がりますので、洗車不可車両にするか、必ず付いてマニュアル操作にてトップブラシ、及びトップノズルを回避させて下さるお願いします」というもの。
ようするに「WiLL-Viを洗うと洗車機が壊れるからやめろ」ということ。それが洗車機メーカーの営業サイドから出ているということは、たぶん洗車機かクルマのどちらかを壊すという事故があったのだろう。
実際に洗車機がクルマを破壊するほどの事故を起こしているとしたら、それはやはり問題だ。そこで調査に取り掛かることになったのだが、実は非常に奥の深い話がそこには待っていた。