スズキが、マツダの元デザイナー河岡徳彦氏を商品企画統括部参与として招き入れたことを明らかにした。日産自動車もいすゞのデザイン部長だった中村史郎氏を招き入れており、国内の自動車メーカーでも人材の行き来が活発化しそうだ。
河岡氏はマツダの元デザイン本部長で、歴代『ファミリア』などのデザインを手掛けた。3月にマツダの早期退職制度を利用して退社、スズキに入社した。スズキは軽自動車の評価は高いものの、リッターカーのデザインは不評で、てこ入れを図ると見られる。
欧米の自動車メーカーでは、優秀な人材はメーカーを渡り歩くのが普通で、日本メーカーだけは他メーカーからの人材登用に否定的だった。風穴を開けたのは日産のゴーン氏で、いすゞの中村氏を引き抜いた。これに触発されたのか、スズキも今回、マツダから登用したことになり、デザイン部門でメーカー間の人材の行き来が活発化しそうだ。