ちなみに、先代モデルまでの『マークII』『クレスタ』『チェイサー』の販売台数比率は、「およそ2対1対1」(大橋チーフエンジニア)だったという。それもあって、『ヴェロッサ』は新しいキャラクターを持ったセダンとして生まれ変わることができたのだろう。
「それで、我われとしては、我われの理想とする考えをこめて、とにかくまずこのクルマ(『ヴェロッサ』)を作ったんです。その上で、会社の上層部やディーラー関係者などに、このクルマを売ってくれるようにと、説得にあたったんですね」
「ですからビスタ店で売るとか、『クレスタ』の後継車になるということは、後から決まったことなんです」と大橋氏は語る。政界のみならず、日本の保守的なアッパーミドルクラス・サルーンの世界にも「構造改革」は必要だったようだ。