アメリカ運輸省は19日、NHTSA(道路交通安全局)が安全調査を進めてきたファイアストン社製タイヤ『ウィルダネスAT』について、「欠陥の疑いが濃厚である」という採決を下す模様。
今回、採決が下されることになったのは、昨年の夏にリコールが行われたタイヤよりも後に作られた製品。今年5月にフォードによって発表が行われ、ファイアストン-フォード間の関係悪化の原因となった1300万本規模のリコール対象品とほぼ同一なのだが、これについてNHTSAは「我々の調査したタイヤと、フォードが現在リコール中のタイヤが重なっただけにすぎない」と説明している。
しかし、対象となる製品の製造時期が似通っていることや、昨年のリコール時にNHTSAの長官だったスー・ベイリー氏がこの7月からフォードのコンサルタントに就任していることから、フォードからNHTSAに何らかの圧力がかけられた可能性も。
採決が下った場合、ファイアストンには追加リコールが勧告されるが、勧告を無視した場合には「強制リコールに切り替えることも辞さない」と、極めて強気の態度をNHTSAはとっている。