【東京ショー2001速報】アイシンの“自動化マニュアル”
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モーターショー

今回のモーターショー展示のなかでは、AMT(オートメイテッド・マニュアル・トランスミッション)が注目だ。ふつうのMTユニットをベースに、変速をモーターで自動化するシステムで、すでに「ヨーロッパの某自動車メーカーが採用を決めている」という。
このシステムは、DC(直流)モーターを使ってクラッチを「切る/つなぐ」の操作を行うもので、ギア操作は人間が行うが、クラッチ操作は機械がやってくれる。トルクコンバーターなどの動力伝達装置は不要。MTユニットをそのまま利用してATににできる。ただし、クラッチがすり減ってきたときに、モーターの負荷が増えないようにする工夫のため、クラッチケースは新規に型を起こす必要があるという。
それでも、コストアップは「AT化する場合に比べて半分」をめざしている。120万円程度の車両価格で考えると、プラス3万円で装備可能ということだ。現在はFF用でエンジン排気量1000ccクラスを想定した開発が最終段階にはいっている。
ちなみに、アイシン精機の和田明広会長は元トヨタ副社長。開発畑をずっと歩いてきた人で、クルマと技術に対する情熱は人一倍熱い。そういう人がリーダーである会社には、注目しないわけにはゆかない。
《レスポンス編集部》