「犯罪の証明ができない」として、ひき逃げ容疑者に無罪判決

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札幌地裁苫小牧支部は13日、ひき逃げによる業務上過失致死容疑に問われていた53歳の男性に対して、業務上過失致死部分については認めたものの、ひき逃げについては「犯罪を証明できない」とする判決を言い渡した。

この事故は今年3月8日に苫小牧市内で発生したもの。53歳男性の運転する乗用車が市道に横たわっていた18歳男性をはねて、そのまま逃走。被害者の男性は脳挫傷で死亡している。警察の取調べに対して、運転していた男性は「雪の塊だと思っていた」と証言。裁判でもひき逃げについては無罪を主張していた。

判決で札幌地裁苫小牧支部の田中寿生裁判官は、車道の横に雪山があったという現場の状況から、「雪の塊と踏んだと考えた被告の弁解も全く不合理とは言えない」としたうえで、ひき逃げ部分については「道路上にいたのが人だったと認識したにもかかわらず、運転をやめなかった、という未必の故意を認めるには合理的疑いが残るため、検察側の主張する犯罪の証明ができない」として無罪。クルマを運転した上で事故を起こし、被害者を死亡させたという業務上過失致死部分でのみ責任を追及し、罰金40万円の判決を言い渡した。

《石田真一》

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