【使えないETC】「解決している」から誤作動には驚かないで…驚き!

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ETC利用者の登録業務をおこなうORSE(財団法人道路システム高度化推進機構)の発表によれば、11月末までのデータでETC車載機の普及台数が7万2125台に増加。そして12月に入って、10万台を突破したという。

さすがに当初予測の「初年度中に95万台」(電気通信技術審議会)には、はるか及ばないものの、ようやく普及ペースにのりつつあるということは出来るのかも。これも11月30日からスタートした全国展開(616カ所)や、「ETC限定割引き」導入の効果か……。

と、国交省・公団のETC担当者らが、ようやく一息ついたかとおもいきや、朝日新聞に「料金所で止まらずに高速道路に出入りできるETC(自動料金収受システム)で、今年3月の導入から10月末までに、機械の誤作動によるトラブルが1900件以上起きていることが、日本道路公団の調査でわかった。料金所に設けたバーが開かず、車が通れなかったり、バーに車をぶつけたり……。」(12月3日付朝刊)と、まるでせっかくのETC車載機普及ムードに水を差すような大報道がなされた。

この報道に対して国土交通省道路局有料道路課のETC担当者は、「JHから誤作動のエラーは0.06%の確率、つまり約2000回あたりに一回の割合で発生していると報告を受けています。朝日新聞の報道をみると、1900回と累積数ばかりを強調されているようですが、数字をどう評価するかの問題ではありませんか。日本道路公団の一日当たりの利用数(約400万トリップ)の母数の大きさにもかかわらず、誤作動は本格運用後7カ月で累積1900件ですからね。むしろわれわれは、大きな問題はないものと考えています。もちろん機械の問題ですからゼロにすることは不可能ですが、今後の対策として、システム全体の精度をあげていく必要はあるでしょうがね」(有料道路課)と、おっしゃる。

そう。確かに確率としては極めて低いかも知れない。でも、仮にたまたまであったとしても、エラー(電波の乱反射などで、路車間通信に支障がでて、ゲートの制御棒が閉じたまま)に遭遇したユーザーにとっては一大事だ。

「誤作動問題は解決している」なんて楽観的にならず、積極的に「まだ完全には誤作動問題が解決していない」として、その場合の対処法法をしっかりと広報していれば、いきなりエラーに遭遇したユーザーを驚かすことにならないと思うのだが。

> つづく

《小谷洋之》

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