広島県警は25日、車上荒らしを繰り返し、すでに窃盗容疑で逮捕していた46歳の男を、別件の窃盗事件で追送検したことを明らかにした。
この男は1998年以降、岡山や広島、九州など合計17県で駐車中のクルマから現金やバックなどを盗むという窃盗を繰り返し行っており、わかっているだけでも252件、総額2000万円の被害が出ている。この男がターゲットとしていたのは主に軽自動車で、スーパーなどの立体駐車場を中心に白昼堂々と犯行に及んでいた。
「よくあるケース」と言ってしまえばそれまでなのだが、広島県警ではこの男のカギ開けテクニックに注目。警察官の教育用ビデオに採用することを検討しているという。なんと、この男は取り調べの際「どんなカギでも2秒、苦労しても30秒で開けられる」と豪語。実際に警察車両で実験させたところ、用意されたクルマの大半を10秒程度のわずかな時間で開けてしまったらしい。
警察では「窃盗は犯罪だが、警察官にこういうケースもあるということを説明するのには格好な材料になる」と話している。