アメリカビッグ3は昨年来の円安に対し、「日本の自動車メーカーに30%ものコストアドバンテージを与えている」と警戒を強めている。GMノースアメリカ社長、ギャリー・クーガー氏は「自動車1台あたりのコストにして3400ドルも、日本車が安く買えるという計算になる」と強調。
これに対しトヨタでは、「トヨタの北米工場は現在アメリカで販売している車の3分の2を生産しており、円安で得をしているとは言えない」と反論。むしろドル高によって、たとえばフォードがランドローバー、ジャガーなどのモデルをヨーロッパから安く仕入れるなど得をしているはず、と指摘している。
しかしモーガンスタンレーの計算によると、自動車メーカーが為替によって損をしているか得をしているかには様々な要素が絡むものの、現在のレートではやはり日本車が1台あたり1200から1400ドルのコスト安になる、という。ビッグ3では今後もアメリカ政府に対し円安ドル高を是正するよう圧力をかけていく方針。