広島県警は12日、鉄パイプで武装するなど凶悪化の一途をたどる暴走族に対抗するため、いすゞ『ビッグホーン』を改造したパトカーを新たに導入し、交通機動隊に配置したことを明らかにした。北海道など悪路が目立つ地域でRV型のパトカーが採用された例はこれまでにもあるが、暴走族対策のために採用された例は全国でも初めてだという。
今回導入されたパトカーは、ビッグホーンの3.5リットル・ガソリンエンジン搭載モデルを改造したもので、車両本体価格400万円とのことから「handling by LOTUS-SE」を採用したものと思われる。
普通乗用車タイプのパトカーよりも車高が高いことから、上から鉄パイプや金属バットを振り下ろされたとしても乗員の安全が確保されることや、クルマの構造自体が頑丈であり、暴走車両を強制停止させる際にも壊れにくいことがSUVを採用した理由だという。また、屋根上には暴走車両の映像を撮影するためのビデオと、強力なサーチライト2基を装備している。
広島県警では昨年から暴走族対策の強化案を公表し、実行に移しているが、その一方で暴走族に破壊されたパトカーの修理代金はかさむばかり。昨年だけで80万円が車両修理費に消えたとされる。県警では今週末から早くもこのパトカーを使用する予定。