長野県警望月署は14日、完全凍結路の危険性を署員に熟知させるため、全面凍結した湖に特設コースを設けて走行訓練を行った。長野県警としては初の試みだが、全国的にも珍しいケースではないかとしている。
スタッドレスタイヤは積雪路面に強いのだが、その反面で発進時など大きな力が生じやすい場所では雪を踏み固めた状態(=圧雪路)となる。この圧雪路が朝夕の冷え込みによって凍結すると、スケートリンクのような状態になってしまう。長野県内ではこうした状態の道路でクルマの制御ができなくなって発生する交通事故は後を絶たない。
制御ができなくなるというのは誰でも同じなのだが、警察官にその危険性をさらに認知させようと、今回は標高1530メートル地点にある女神湖に特設コースを設置し、普段の捜査に使用しているパトカーを使い、犯人追跡などを仮定した走行訓練を行ったもの。
コースはカーブを含む全長700メートルあまりのものだったが、早朝からの訓練では曲がりきれずにコースを逸脱したり、停止線をオーバーランする署員が続出したという。