暴走族少年の死はパトカーに責任---岡山県警警官が書類送検

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岡山県警は19日、昨年8月に暴走族取締り中のパトカーがバイクと衝突し、暴走族グループの少年2人が死傷した事故で、パトカー側に安全確認の怠りがあったとして、このパトカーを運転していた38歳の巡査長を書類送検したことを明らかにした。

この事故は8月13日の深夜、岡山県落合町の国道313号線で「バイク5、6台が暴走していてうるさい」との通報を受け、県警勝山警察署のパトカーが出動した。もう1台のパトカーと一緒に国道沿いのスーパー駐車場に待機していたが、暴走族グループの接近と同時に発進。2車線の道路をふさぐ形で停車したところ、先頭を走っていたバイクが側面に衝突。投げ出されたショックで暴走族グループの少年2人が全身を強く打つなどして死傷したというもの。

県警では、事故当時にこのパトカーが赤色灯を点灯させていなかったことや、通過直前に進路をふさぐという行為が安全上許されることかどうかを検討してきたが、捜査に行き過ぎがあったのではないかという結論に達し、今回の送検を決めたもの。ただ、県警内部では「送検は警察官の取り締まりを萎縮させ、暴走族犯罪を助長させる結果にもなりかねない」という反論も出ていたともいう。

隣の広島県警は「警察に抵抗すると大ケガをしかねない。でも全力を尽くして取り締まるよ」と予告し、徹底的に叩き潰すことを宣言しているが、岡山は死者を出したことで暴走族に屈する形となった。

《石田真一》

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