自損事故でもひき逃げ---嘘をつかなければ逮捕されなかった

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静岡県警は21日、ガードレールに接触する自損事故を起こした23歳の男性会社員を業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で書類送検したことを明らかにした。衝突を避けようとしたジョギング中の男性がケガをしたことを「事故と相当因果関係がある」と認定したため。

この事故は今年1月1日の午前10時ごろ発生した。袋井市内の市道を走行していたワゴン車が道路を逸脱してガードレールに接触するという自損事故を起こした。ところがその際、クルマが逸脱してきた方向にはジョギングをしている男性がいた。この男性は向かってくるクルマを避けようとガードレールの外に出たが、そのまま3.5メートル下の側溝に転落し、右腕の骨を折る重傷を負った。クルマを運転していた会社員はこの一部始終を目撃していたが、男性を救護することなくそのまま現場から逃走した。

警察では男性からの訴えにより、事故当初から「ひき逃げ」として捜査。現場に残された塗膜片から車種を割り出し、修理されていたクルマを発見し、依頼者の会社員から任意で話を聞いていた。

男性は当初「事故は自損だが、軽微なことから警察への届け出をしなかった」と供述。現場には「行ったこともない」としていた。しかし、状況証拠などから追及を続けた結果、事故を起こしたことも、助けを求める男性を無視したことも認めたため、逮捕したという。

なお、ジョギングしていた男性のケガは事故とは直接関係のないものだが、警察では「そもそもクルマが突っ込んでこなければ緊急的に退避する必要もなかった」として関連性を認め、助けを無視したことにより会社員のひき逃げ行為とした。

《石田真一》

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