ほぼ同一時刻で現場住所は同じ---連続事故に119番担当がうっかりミス

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今年1月、静岡県の沼津市消防本部で119番通報を受付する職員が、ほぼ同時に発生した2件の交通事故を1件と勘違いして処理し、重傷を負ったケガ人を20分近く現場に放置していたことが明らかになった。2件の交通事故はいずれも同じ酒気帯び運転のクルマが起こした事故で、現場がわずか600メートルしか離れておらず、これがミスを招いたようだ。

問題となった事故は、今年1月26日の午前8時40分に発生した。沼津市内の市道で35歳の男が運転する軽自動車がミニバイクに衝突するという事故を起こした。ミニバイクは衝突の弾みで乗っていた女性ごと道路脇の側溝に転落したが、軽自動車はそのまま現場から逃走。今度は600メートル先で別のクルマと正面衝突するという事故を起こし、運転していた男はこのクルマのドライバーに取り押さえられた。

事故発生から数分後、「クルマ同士の正面衝突でケガを負った」という内容の119番通報があり、担当の職員は救急車の手配を行い、現場に急行させた。それから数分後、今度は警察から「事故を起こして重傷を負った人がいる。救急車の手配を至急要請したい」という連絡が入った。実はこれは最初の事故に関係するものだったのだが、現場の住所がほぼ同じだったことから、この職員は先ほど手配した案件と勘違いし、警察には「すでに手配済みで現場に向かっています」と回答、必要なもう1台の手配をしなかった。

ところがそれから10分後、別の通行人から「バイクに乗った人がクルマとぶつかって大ケガしているのに救急車が到着しない。いったいどうなっているんだ?」と119番通報があった。先に手配した救急車の隊員に問い合わせた結果、別の案件だったことがわかり、そこでようやくミスに気が付いたという。

慌てて別の救急車を手配したが、現場に到着したのは事故から30分近く経過していた。最初に救急車が到着した方の事故(2番目に発生した事故)は、双方のドライバーが2週間程度の打撲を負ったのみだったが、結果的に救急車の手配が遅れた事故(最初の事故)の方は、バイクに乗っていた女性が内臓の損傷などで全治8カ月の重傷を負い、病院収容があと数分遅れていれば命に関わるようなケガだったという。

消防本部では「職員のうっかりミスだった」としているが、警察からの通報を含め、近くで2件の事故が発生したことには誰も触れておらず、これが混乱に拍車を掛けたようだ。

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《石田真一》

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