少年の死と警察官の追跡に因果関係なし---高崎事件で地検が判断

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前橋地検は3月29日、職務質問中の対応に恐怖を感じた大学生がその場から逃走、その後クルマにはねられて死亡したことで、業務上過失致死容疑で書類送検されていた群馬県警の3人の警察官に対して「追跡と事故に因果関係はない」と判断、不起訴処分としたことを明らかにした。

これは昨年11月18日夜、群馬県高崎市の路上を無灯火状態で走る2台の自転車を群馬県警高崎警察署の私服捜査員2名が発見。「おい、兄ちゃん」と呼びかけたところ、自転車の少年はそのまま二手に分かれて逃走を開始。現場付近に待機していた覆面パトカーも追跡を開始したが、うち1人が幹線道路に飛び出してクルマ2台にはねられて死亡するという事故となった。

その後の調べで、逃げた少年たちは警察官を暴力団関係者と誤認していたことが明からなり、追跡していた覆面パトカーの警察官は事故の発生を目撃していたが、そのまま現場を離れて「事故を見ていない」などと報告していたという。

地検では警察官3名に対する取調べを続けてきたが、業務上過失致死容疑では全員が不起訴という結果になった。最初に少年を発見して、職務質問しようと声を掛けた警察官2名については「逃走後の追跡と少年の死亡に直接の因果関係はない」となり、覆面パトカーの1名については「事故を予見することはできたが、それを避ける義務は認められない」として責任を退けた。

ただし、この警察官が「事故を目撃していない」と報告していたのは明らかな虚偽であったとして、虚偽有印公文書作成・同行使の罪で前橋地裁に同日付けで起訴している。

《石田真一》

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