富士重工業は、航空機・宇宙関連機器を生産する宇都宮製作所と、鉄道車両、塵芥収集車を生産する宇都宮車両工場、汎用エンジン、発電機を製造している埼玉製作所で、2002年3月に埋め立て廃棄物をゼロレベルとするゼロエミッションを達成した。
宇都宮製作所と宇都宮車両工場は、不要物の分別徹底と総量削減、難処理廃棄物最適処理に取り組んできた。具体的には、廃棄物を64品目に分別し、職場、回収ステーション、新設したリサイクルセンターと3段階で徹底した分別を実施したほか、先端複合材料を含む繊維強化プラスチック(FRP)は、製鉄会社の高炉還元剤としてリサイクル、表面処理脱水汚泥もセメント原料にリサイクルし、最適処理を実現した。2001年9月には、宇都宮製作所内の焼却炉を停止し、煤塵やCO2を削減した。
こうした取り組みにより、埋め立て処分量は1997年実績の1100トンに対して2001年度に14トンまで削減、01年度下期には両事業所合わせて月1トン未満のゼロエミッションレベルを達成した。
同様に埼玉製作所でも2000年3月からゼロエミション活動に取り組み、2001年9月に焼却炉を停止、01年度末に廃棄物埋め立て処分量を年間1トン未満を達成した。
これで、富士重の工場で、ゼロエミッションでは無いのは伊勢崎工場だけとなった。