米沢市(山形県)は1日、市が運行している「市民バス」の車両6台にGPSを利用したロケーションシステムを搭載し、バスの現在地をリアルタイムで把握するテストを開始したことを明らかにした。今年度中には一般公開も行う予定。
米沢市では“市民の足”となる交通機関を確保するため、市が中心となってバスの運行を行っている。中心部にある市の施設や病院などを回る「市街地循環バス」と、山形交通バスの廃止路線を継承した「廃止代替路線バス」の二つがあり、いずれも高齢者などの交通弱者から人気を集めている。
市街地循環バスは毎時1本程度の運行となっており、それだけに「バスが今どのあたりを走っているのかわかるようにしてほしい」との要望が多かった。米沢市内では渋滞が発生するほどの道路混雑はないが、それでも朝夕には道路事情によって運行時間が左右されやすかった。
このため、市では保有するバス6台にGPSを利用したロケーションシステムを搭載。4月から実験的な運用を開始した。現在は市役所の担当部署(企画調整部企画調整課)のパソコンからしか検索を行えないが、今年度中には専用サーバーを用意。インターネットを利用して外部への情報提供を行えるようにするという。