『フォーカス』に「フォーカス」していないフォード

自動車 ビジネス 企業動向
『フォーカス』に「フォーカス」していないフォード
『フォーカス』に「フォーカス」していないフォード 全 3 枚 拡大写真

アメリカの自動車評論家の間では、フォードの『フォーカス』に対する戦略に大きな誤りがある、との指摘が相次いでいる。

フォーカスはフォード車の中で最もグローバルに売れているモデルであり、フォード建て直しの中心に置かれるべきクルマだ。しかしアメリカ市場でフォードは、レトロデザインの『サンダーバード』や高価な限定版ラグジュアリーモデルなどに力を注ぎ、フォーカスに注意を払ってこなかった。そして「時はすでに遅し」と見る意見が多くなっているのだ。

フォーカスはエントリーモデルとして充分な成功を納めたとされるが、業界で噂されてきたAWD(四輪駆動)バージョンは2005年に追加予定。もっと早くに販売が始められていれば、今年からアメリカで発売が始まる『ミニ』の競合相手にもなれたはずだ。また、コンパクトモデルとしてホンダ『シビック』の牙城にも食い込めたはず、と見る専門家は多い。

こうした人気モデルへの対応の遅さはフォードの特徴であり、例えばライバルGMグループがホールデン『モナーロ』をポンティアック『GTO』として販売すれば、フォードは『マスタング』の市場を奪われる可能性が大きい。

現在経営の建て直しを真剣に迫られているフォードにとって、すでにある人気モデルをいかに活性化させるかが焦点となるはずで、これまでの対応の遅れが大きなディスアドバンテージとなっている、と評論家などの懸念が高まっている。

《Sachiko Hijikata, US editor》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  2. フォード『ブロンコ』が60周年、初代をオマージュした記念パッケージが登場
  3. ファン必見!『ミニGSX-R』は1000台注文あれば販売される!?「鈴鹿8耐」最注目の“スズキの隠し球”
  4. 内装はまるで「地中海のヨット」! VWが新型キャンピングカー『グランドカリフォルニア』発表へ
  5. ホンダ『シビック』の顔が変わる! 英国版のグリルとバンパーが新デザインに
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る