運転者の過失理由を勝手に書き込んだ警察官3名を警視庁が処分

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警視庁は17日、昨年8月に本所署、同11月に調布署で交通課の捜査員が交通事故容疑者の供述調書を改ざんしていた事実を認め、担当した両署の署員3人を有印公文書変造、虚偽有印公文書作成教唆の各容疑で書類送検し、内部処分を行ったことを公表した。

監察課などの調べによると、本所署で交通捜査係長を務める53歳の警部補が昨年8月、送検準備のために人身事故を起こした容疑者の供述調書をチェックしていたところ、一部に不備と思われる点が見つかった。こうした場合は再度容疑者を呼び、聴取を行った上で本人の同意を得て書き換えなくてはならないが、この警部補は無断で一部を書き換え、送検していた。その後、検察庁での事情聴取の際、身に覚えがない発言内容があることを容疑者が指摘。筆跡が異なることから書き換えが発覚した。

また、調布署で交通捜査係長を務めていた59歳の警部補は昨年11月、先の件と同様に送検前の容疑者の調書をチェックしていたところ、業務上過失致傷で逮捕したにも関わらず、逮捕理由となる過失の部分が抜けていたことを発見。このため、調書作成を担当した46歳の巡査部長に対して「過失の記載がないので送致できない。わき見運転をしていたことにしておけ」などと、供述調書の改変を具体的に指示。この巡査部長もこれに従い、調書を容疑者本人に無断で改変していたという。

警視庁では改変に加わったこの3人を有印公文書変造や虚偽有印公文書作成、同教唆の容疑で書類送検するとともに、直属の上司4人を加えた7人について減給や戒告などの懲戒処分を行った。また、これに合わせて警務部参事官名義で「捜査員としての基本を逸脱した行為で誠に遺憾だ。今後は捜査員の業務管理を徹底し、適正捜査に努めたい」というコメントも発表している。

《石田真一》

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