トヨタと日産の最高級ミニバンをめぐる対決。先代は日産『エルグランド』の圧勝だった。『アルファード』のデザイン担当者にライバルについて語ってもらった。
デザインを担当したトヨタ自動車第2開発センター第2デザイン部グループ長の猪子道夫さんによると「トヨタ社内では負けているという意識は常にあった」という。それだけに「新型に対する意気込みは強かった」そうだ。
アルファードの開発に当たっては「エルグランドが好評を得ていたために、目標がはっきりしていたので気は楽だった。また旧型エルグランドから新型は想像しやすく、その意味でアルファードのデザインの方向性に迷いは無かった」そうだ。
アルファードのデザインは、先代に続きコンサバティブであるが、若干自己主張・自己表現のできるユーザーに絞ったようで、さらにアグレッシブなデザイン案は無かったかという問いには「トヨタにはラインナップの中に『エスティマ』があり、それとの棲み分けを狙った」と猪子さん。ではエスティマとの違いを尋ねると「全高の違いによる大きな車内と、豪華さをより感じられる」ことだという。
単純に月販目標台数を比較すると、トヨタ・アルファードが4000台、日産・エルグランドが3300台と見込んでおり、トヨタの方が強気の構えだ。