見せしめ報道だ!! 車内放置で乳児殺した父親側が語る

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昨年8月、マンガ喫茶でマンガを読むことに夢中になり、クルマに放置していた1歳7カ月の乳児を熱中症で死亡させ、重過失致死罪に問われた29歳の父親に対する判決公判が16日に金沢地裁で開かれ、禁固1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決が言い渡された。

問題の事故は昨年8月17日、石川県金沢市内で発生している。判決によると、被告はこの日の午後から長女を連れて買い物などをしていたが、駐車場に置いたクルマに長女を放置したままマンガ喫茶に入り、午後1時30分から3時30分までマンガを読みふけっていたという。この間、長女を放置したクルマには直射日光が当たり、車内温は57度まで上昇していたとみられる。被告がクルマに戻ったとき、長女は脱水症状を起こしており、すでに手遅れの状態だった。

16日の判決公判で金沢地裁の高橋裕裁判官は、「被告はマンガを読むことに興じ、盛夏の時期に冷房のない車内に長女を放置している。しかもマンガを読むという行為に夢中となり、長女を連れていたことすら忘れていた。これはあまりにも身勝手であり、過失は重大である」と厳しく追及した。そして「父親に失念され、尊い命を失うことになった被害者の悲しみや無念は容易に推察される。その刑事責任は極めて重い」として、禁固1年6カ月の求刑に対し、禁固1年6カ月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡した。

また、極めて異例なことではあるが、この判決が言い渡される直前、被告側弁護士が弁論再開の申し立てを行い、今回の事件を発生当初から実名報道したマスコミの姿勢を批判するという意見陳述を行った。弁護人は「マスコミが興味本位でこの事件を報じ、被告を追及する見せしめのような報道は控えてほしい。実名報道されることで様々な不利益を被っている」とその考えを述べたが、これが弁護士自身の考えではなく、被告(父親)の要望だとしたなら、本当に身勝手だとしか言いようがないという気がする。

《石田真一》

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