あのエムケイタクシー、ワンコインの料金で名古屋での本格営業をスタート

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エムケイグループは17日、同社のタクシーが名古屋地区での本格営業を開始したことを明らかにした。話題の無料タクシーは無くなり、初乗りワンコイン(500円)となったが、ようやく正式営業にこぎつけることとなった。

エムイグループの名古屋参入を巡っては、昨年1年間に大きな議論を何度も巻き起こした。発端は国土交通省・中部運輸局が同社が出した認可申請を却下したため。これを受けて同社は「料金認可が得られないなら無料でやる」と、前代未聞の無料タクシーを運行する方針を打ち出した。

当然ながらこの暴挙を運輸局側が認めるわけがなく、議論は法廷に。しかし、名古屋地裁は「無料タクシーは合法」という判断を下し、この結果を受けて同社は事業用ナンバーを申請。しかし、この申請も却下され、議論は再び法廷へ持ち込まれた。ここでも「ナンバーの交付を断るのは違法」との判断が下され、結果として運輸局側は控訴を断念し、同社の無料タクシーを渋々認可したという経緯がある。

無料タクシーは2001年12月から運行を開始し、これが「名古屋にもエムケイあり」を印象付ける結果となった。料金は取らないので収入には直結しなかったが、一連のトラブル宣伝効果という面で換算したなら莫大な利益を同社は得ていたことになる。

名古屋で本格営業を開始するにあたり、さすがに無料タクシーの運行は打ち切ることとなったが、その代わりに中型の初乗り(1.8kmまで)をワンコイン、つまり500円で運行することに。加算は214メートルごとに50円で、もちろん同地区では最安値。深夜割増料金はあるが、迎車料金は取らないので、トータルでみても激安感は失われないという。

ただし、この激安な料金設定に同社の宿敵である運輸局も黙ってはいない。この料金での認可は6カ月の期限付き。運輸局側で安全運行ができない収益であると判断した場合、「いつでもこの認可を取り消す用意がある。常にチェックは怠らない」と、同社に対して内示しているそうだ。

エムケイ側では「無料運行の間に乗務員の教育と、名古屋の道路を周知徹底させることができた。研修中にお客様からお金を貰うわけにもいかないし、結果としてちょうど良かった」と余裕のコメントをしている。

《石田真一》

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