茨城県警は26日、アパート駐車場でクルマの置き方を巡って口論となった女性をその場で長時間正座させたとして、22歳の男と28歳の女を強要の疑いで逮捕したことを明らかにした。2人は被害者とは面識が無く、住民などアパートの関係者でも無かった。
警察の調べによると、事件が起きたのは24日の午後9時30分ごろで、茨城県阿見町にあるアパート駐車場に33歳の女性住民がクルマを止めようとしたところ、突然歩み寄ってきた若い男が「バックで駐車するなと書いてあるだろう、よく見ろ!!」と言いがかりをつけてきた。女性が「気をつけます」と言って立ち去ろうとしたところ、男とその連れの女が進路を塞ぎ、「反省が足りない、土下座をして謝れ」と怒鳴り散らした。
その要求の異常さと執拗さに、女性は「言うとおりにしないと殺される」と思い、クルマの横で正座して「すいません」と土下座した。しかし、男女は許さず、女性の横で2時間に渡ってにらみ続け、さらには「頭から水をかぶれ」などと要求し、実際に数度水をかけたという。
警察は被害者の女性が覚えていたクルマのナンバーから2人を特定し、強要の容疑で逮捕しているが、男女はアパートの住民など関係者ではなく、まったくの通りがかりだったという。警察では事件当時に泥酔か薬物を摂取していた可能性があるとして、2人を厳しく追及していく方針。