定員が、速度が、運転者が……離れた街で起きた事故の共通点

自動車 社会 社会

31日未明、静岡県と長野県で18歳少年の運転するクルマが事故を起こし、同乗者が死亡するという事故が相次いで起きた。二つの事故はいずれも定員外乗車だったため、クルマのコントロールが効かなくなった可能性が高い。夏休みということもあり、クルマで行楽に出かけるということは多いが、若年層の安全意識が改めて問われることになりそうだ。

31日の午前1時45分ごろ、静岡市俵沢の県道で18歳の少年が運転するステーションワゴンがハンドル操作を誤って堤防上の道路から滑り落ち、5メートル下の水田に激突した。この事故で運転してた少年と、助手席にいた16歳の少女が即死。後部座席に座っていた3人の少女が軽傷を負い、荷室に座っていた少年2人が重傷を負った。事故が起きた道路は見通しの良い直線道路だが、スピードを出しすぎていたとみられることや、5人定員のクルマに7人が乗車していたことでバランスを崩したものとみている。

また、31日の午前3時15分ごろには、長野県真田町本原の県道で、男子高校生6人が乗った軽自動車がガードレールを突き破って道路脇の立ち木に激突するという事故を起こした。この事故では無免許でクルマを運転していた17歳の少年と、助手席にいた16歳の少年が即死。後部座席にいた4人が重軽傷を負った。軽自動車の定員は4人だが、事故当時は6人が乗車。現場に残されたブレーキ痕から、事故直前までこのクルマは対向車線を猛スピードで走っていた疑いがあるという。

いずれのケースもクルマに乗り合わせていたのは遊び仲間で、クルマの乗車定員を無視。さらには高速度で走っていたことが事故に結びついたと考えられている。夏休みにグループで遊ぶのは良い思い出になるだろうが、無茶な運転は死に直結するということは忘れてはならない。ちなみに定められた乗車スペース以外に乗り込み、事故にあった場合には被害者への救済措置を掲げた自賠責保険の支払いさえ拒まれることも覚えておくべきだろう。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【BMW R1300RT 試乗】200km/hクルーズの快適さは、もはや飛行機レベル…佐川健太郎
  2. スイスポ最終モデルの完全進化形! BLITZが手掛けた“走りと快適”の完熟セットアップPR
  3. BMWの電動スクーター『CE 04』、3つの新デザインバリエーション発表
  4. 山陽道・福山SAにガシャポン専門店、中国地方初 7月18日オープン
  5. 新型ハイパーカー『オーロラ』、外観デザイン確定…1850馬力ハイブリッド搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る