カナダ/アメリカ間のグレイマーケットの行方

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北米では、アメリカよりも安い価格で車が売られているカナダで、アメリカ人の顧客がクルマを購入、国境を超えて持ち帰る、というグレイマーケットの増大が問題となっている。

北米自由貿易協定があり、こうした消費者の行動を規制する法律はないものの、購入後のクルマはカナダ籍となり、アメリカへの自動車税、登録費用を支払わないことがアメリカ政府の逆鱗に触れている。

カナダとアメリカで自動車の販売価格に差をつけている自動車メーカーにとっても問題で、GMは今後リコール情報についてカナダでクルマを購入したアメリカ国内の顧客に情報を回さない、また無料の修理に応じない、などの方針を打ち出した。ホンダもこれに続いており、グレイマーケットに歯止めをかける方針だ。

カナダで購入したクルマをアメリカ国内で使用している顧客数は昨年1年で20万台以上にのぼり、これはカナダで販売される車の1割に相当する。アメリカとカナダで販売される車の価格差は最大で1台1万2000ドルにも達しており、国境を接する国だけに問題化している。

しかし今回のGM、ホンダの方針に対しては「安全ではないクルマに消費者が乗っているという状況を無視するやり方」という批判も出ている。グレイマーケットの減少には数々の問題が残されているようだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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