増え続けるクルマを使った拉致事件---半面こんなトラブルも

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19日午前、東京都大田区内の環状8号線の交差点で、信号待ちをしていたクルマの助手席から「助けて」という女性の悲鳴を通りがかりの男性が聞いた。直後にこのクルマは急発進し、交差点を強引にUターンして走り去ったために男性は警察に110番通報を行い、通報を受けた警察も「拉致事件の可能性が高い」として捜査を行うことになった。

警察の調べによると事件が起きたのは19日の午前11時10分ごろで、大田区雪谷大塚の環状8号線で信号待ちをしていたクルマのドアが突然開き、車内から女性が「助けて」という悲鳴を上げるのを現場を通りがかった男性が聞きつけた。男性が不審に思って声の聞こえた方向をみると、1台のクルマが急発進し、交差点を強引にUターンしていく様子を目撃した。男性は何らかの事件であると確信して110番通報を行い、通報を受けた警察も「拉致事件の可能性が高い」として緊急配備を行った。

この結果、逃走したクルマと酷似したクルマを発見し、乗っていた男性から事情を聞いたところ、以前交際していた37歳の女性に復縁を迫って口論となっていたことが発覚。結局は「事件性なし」と判断された。

実は警視庁管内では12日にも同様の誤認事件が発生している。この際には、路上で12歳の女児を叱りつけていた親が、この女児をクルマに強引に乗せようとしたところ、「助けて、殺される」といった内容の悲鳴を上げた。黙らせようとする親を「不審人物による誘拐」と判断した通行人が110番通報するという事態になった。

最近は拉致事件が頻発しているため、女性の悲鳴に通行人が敏感になっている反面でこうした誤報の数も増え続けている。警察では「関心を持っていただけるのはありがたい」としているものの、誤報ばかりが増え続けたために本物の事件が見逃されるといった事態にならないように。

《石田真一》

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