20日に発表されたトヨタ『ヴォルツ』はGMとの共同企画・生産で、GM版兄弟車のポンティアック『ヴァイブ』がある。ただし『ヴォルツ』は日本市場専用となり、北米トヨタ版は『マトリックス』という、若干デザインの異なる兄弟車が存在する。
つまり北米にはトヨタ・マトリックス、ポンティアック・ヴァイブの2台があり、日本にはマトリックスではなく、ヴァイブの日本仕様であるヴォルツが投入されたのだ。
マトリックスとヴァイブの違いをトヨタの吉田健チーフエンジニアは次のように説明する。「同じ若者ねらいといっても、トヨタのシェアは北米で10%ですから、少ない車種で幅広く、多くのユーザーを獲得しなければなりません。そのためヴァイブより穏やかなデザインになっています。ヴァイブはねらいがよりはっきりしていて、ターゲットは26才以下、とんがった存在です」
「共同開発によってトヨタではできない考え方ができました」と吉田チーフは語る。すでに4割のシェアを抱える日本で若年ユーザーを獲得するためには、マトリックスではなくよりとんがったヴァイブをベースにして、日本仕様のヴォルツを仕立てたのだ。