クルマは道路を走るだけのものでなくなる!? 空飛ぶクルマの離陸に成功

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岐阜県工業会は27日、“空を飛ぶ自動車”として開発を進めてきた『ミラクルビークル』の1/3スケールモデルの実験飛行に成功したことを明らかにした。岐阜県が航空機産業振興のために補助金を出すなどしてきた「極めてマジメなプロジェクト」で、今後はさらなる開発を進め、実用化を目指す。

ミラクルビークル(MV)は「空を飛ぶことのできる自動車」として、岐阜県内の航空産業やハイテク部品メーカーなどで構成されるMV調査開発特別研究会が開発を進めてきた未来の乗り物。県が開発費用を支出するなどして行われている壮大なプロジェクトで、道路を走る際にはクルマのように、翼を広げれば軽飛行機のように飛べる。将来的には全長5メートル、翼拡張時の幅6メートルの完成車を有人で空に飛ばすことを目標に、今も開発が進められている。

今回初飛行したのは実物の1/3スケールの大きさだが、重量だけは1/3では済まされず、かなりの軽量化が行われている。4月に行った第一回の離陸実験では、直後に墜落しており、今回は無事に飛べるかどうかというのが一つの課題となっていた。

実験機は最初に通常のクルマのように走る姿を披露。次に折りたたんだ翼を拡張し、道路を滑走路代わりに走り出し、見事に離陸。4分間近く観客の頭上を巡航したという。

「クルマで空を飛びたい」と考える人は世界のあちこちにいて、アメリカなどでは小型飛行機をベースとしたクルマを実際に作ってしまった人も存在する。だが、MVはこれとは違い、あくまでもクルマがベースとなっている。

研究会では初飛行の成功を受け、これからも開発を進めていくとしているが、実用化されても「実用に耐えられるかどうか」は依然未知数だ。

《石田真一》

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